サンフロ不動産 Research Memo(1):上方修正予想をさらに上回り過去最高益を更新

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最新投稿日時:2024/06/07 16:21 - 「サンフロ不動産 Research Memo(1):上方修正予想をさらに上回り過去最高益を更新」(フィスコ)

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サンフロ不動産 Research Memo(1):上方修正予想をさらに上回り過去最高益を更新

配信元:フィスコ
投稿:2024/06/07 16:21
*16:21JST サンフロ不動産 Research Memo(1):上方修正予想をさらに上回り過去最高益を更新 ■要約

サンフロンティア不動産<8934>は、東京におけるオフィスビルや店舗ビルを中心に、不動産活用の専門サービスを提供する企業である。同社グループの事業は、「不動産再生」「不動産サービス」「ホテル・観光」の3事業に大別される。不動産再生事業は主に不動産のリプランニングや賃貸ビル、不動産小口所有商品の販売を、不動産サービス事業はオフィスの売買仲介・賃貸仲介、プロパティマネジメント、ビルメンテナンス、滞納賃料保証、貸会議室を主な事業内容としている。ホテル・観光事業はホテルの運営・開発・再生・販売、地域創生事業などを手掛けている。不動産再生事業を軸に、最適な事業ポートフォリオを構築することで、収益の多角化を実現している。これにより新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)といった事業環境の急変化にも柔軟に対応し、2024年3月期まで営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益については業績予想を13期連続で達成した。また同社グループのクレドである「利他」の精神が、全従業員の価値観を揃え部門間での協業を可能にし、付加価値の高い商品とサービスを生み出す強みとなっている。

1. 2024年3月期の業績概要
2024年3月期の業績は、売上高79,868百万円(前期比3.5%減)、営業利益17,600百万円(同18.1%増)、経常利益17,374百万円(同18.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益11,917百万円(同2.6%増)となった。営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに過去最高を更新し、経常利益率は21.8%と高い水準で推移した。不動産再生事業で25件(ニューヨーク2件と不動産小口所有商品1件を含む)を販売し業績に貢献、年間仕入額も過去最高となった。不動産サービス事業では、企業研修、セミナー、検定試験などの需要が拡大しており、貸会議室事業が好調に推移した。また、リーシングマネジメント支店網の増強やプロパティマネジメントの管理受託棟数増、サブリースの受託面積の増加など、各事業が底堅く成長した。ホテル・観光事業では、ホテル開発事業が前期の2棟売却からの反動により減収増益、ホテル運営事業が旅行需要の戻りやインバウンド回復の影響が大きく、稼働率・客室単価ともに向上し、大幅な増収増益となった。年間配当は前期比10.0円増の1株当たり58.0円(配当性向23.6%)。期末配当は2024年2月の修正予想から2.0円増配し、期初予想から6.0円増となった。上方修正を上回る業績結果を受け、株主にさらに報いようとする真摯な姿勢は、高く評価されるべきであると弊社では考える。

2. 2025年3月期の業績見通し
2025年3月期の業績予想は、売上高100,000百万円(前期比25.2%増)、営業利益20,870百万円(同18.6%増)、経常利益20,000百万円(同15.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益14,000百万円(同17.5%増)としている。中期経営計画の最終年度として、経常利益率20%台の高い収益性と、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上の資本効率を継続しつつ定量目標の達成を目指す。なお、1株当たり配当金は前期比8.0円増の66.0円を予想している。2025年3月期の業績予想を現行中期経営計画の目標値と同額にしており、市場へのコミット達成意識が強く窺える。不動産サービス事業の堅実な成長に加え、ストックビジネスであるホテル運営事業の業績が拡大傾向にあり、通期計画の達成はもちろんのこと、中長期的な持続的成長も大いに期待できると弊社では見ている。

3. 成長戦略
同社グループでは、次期中期経営計画(2026年3月期〜2028年3月期)と長期ビジョン2035を公表し、2028年3月期に売上高1,350億円、経常利益270億円、経常利益率20%、自己資本比率45%水準、ROE10%以上の達成を目標に掲げた。各事業において成長戦略を打ち出し、人財基盤やサービスの強化、本業連携多角化の推進を重点ポイントに挙げている。また、長期ビジョン2035では2035年3月期に売上高3,000億円、経常利益600億円を目標に掲げている。同社グループは現行中期経営計画(2019年3月期〜2025年3月期)においても、オフィス需要の増減などのリスクに対応しつつ収益基盤の多角化やESG投資を推進するなど将来的な成長戦略に積極的に取り組んでおり、最終年度である2025年3月期の経営数値目標達成の蓋然性も高いと弊社では見ている。10年後のありたい姿として長期ビジョン2035を策定し、そこから遡って、現行中期経営計画を達成した後の3ヶ年を期間とする次期中期経営計画を策定したことで、安定的な収益の確保と将来的な成長性が強く期待できると弊社では考える。

■Key Points
・都心オフィスビル事業(不動産再生事業・不動産サービス事業)を中心に、安定的な利益創出による底堅い成長を実現
・2024年3月期の業績は、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに過去最高を更新し、経常利益率は21.8%と高い水準で推移した
・2025年3月期は現行中期経営計画の最終年度。業績予想では中期経営計画の目標と同額を掲げており、市場へのコミット達成意識が強く窺える。業績予想に対する達成率は、2024年3月期まで13期連続で100%を上回っており、現行中期経営計画達成の蓋然性は高い
・次期中期経営計画(2026年3月期〜2028年3月期)と長期ビジョン2035を公表。中長期的で持続的な利益成長に期待

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)

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配信元: フィスコ

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