*13:35JST C&GSYS Research Memo(5):財政状況は堅固、手元の現金及び預金は28億円超と豊富
■業績動向
2. 財政状況
C&Gシステムズ<6633>の2023年12月期末の財政状況は、総資産は前期末比150百万円減少して5,584百万円となったが、主な要因は現金及び預金の減少192百万円、受取手形、売掛金及び契約資産(電子記録債権含む)の減少105百万円、投資有価証券の増加による投資その他資産の増加140百万円などであった。
負債合計は前期末比135百万円減少して2,457百万円となったが、主に契約負債の減少28百万円、未払法人税等の減少65百万円、その他流動負債の減少71百万円、退職給付に係る負債の増加19百万円などによる。
純資産合計は前期末14百万円減の3,126百万円となった。主な増減要因は、配当による利益剰余金の減少124百万円、為替換算調整勘定の増加29百万円、その他有価証券評価差額金の減少56百万円などであった。
3. キャッシュ・フローの状況
2023年12月期の営業活動によるキャッシュ・フローは89百万円の収入であったが、主な収入は税金等調整前当期純利益150百万円、減価償却費70百万円、売上債権の減少109百万円などで、主な支出は契約負債の減少40百万円、未払金の減少27百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは134百万円の支出であったが、主な支出は有形固定資産の取得75百万円、保険積立金の積立122百万円などであった。財務活動によるキャッシュ・フローは179百万円の支出であったが、主な支出は配当金の支払額124百万円、非支配株主への配当金の支払額54百万円などであった。
この結果、期中の現金及び現金同等物は192百万円減少し、2023年12月期末残高は2,772百万円となった。売上高の規模に比べて比較的潤沢な現預金を保有していると言える。
4. トピックス
(1) NDES「Space-E/CAM 2022」に同社のCAMエンジンを搭載
2022年10月、(株)NTTデータエンジニアリングシステムズ(NDES)製の「Space-E/CAM 2022」に同社のCAMエンジンが搭載された。同社のCAMエンジンは、微細・精密金型からバンパー、インパネ、自動車外板プレスなどの大型金型まで幅広くカバーする高精度・高効率なCAMエンジンで、「高硬度材の高速加工の実現」「加工面品質の向上」「磨きレスの実現」「工具負荷の軽減」「滑らかなパス生成」などの特色を有している。今後も、同業他社や生産財メーカーへのCAD/CAMエンジンの提供により、自社技術のさらなるシェア拡大を目指す。
(2) ベトナムに進出
同社は、2023年2月にベトナム・ハノイ市内に駐在員事務所「ベトナムテクニカルセンター」を開設した。ベトナムはアセアン5のなかでも3番目の人口数(99百万人(2022年度末))を有する。急速な経済発展を遂げ、都市化の進行と中間層の拡大により、二輪四輪車をはじめ様々な家電製品の需要が急増している。このため、各社メーカーの現地生産化に伴い同社の主要顧客である日系金型メーカーも多数進出し、その勢いは今後も継続すると判断される。今後、同国からはローカル企業からのシステム需要と同時に、米中貿易摩擦の影響から代替え生産の受け皿として韓国系、中華系企業からの需要も見込める。同社は、同国を今後の重要市場と捉えて将来の現地法人化も視野にアジア市場における事業基盤の構築を図る計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HH>
2. 財政状況
C&Gシステムズ<6633>の2023年12月期末の財政状況は、総資産は前期末比150百万円減少して5,584百万円となったが、主な要因は現金及び預金の減少192百万円、受取手形、売掛金及び契約資産(電子記録債権含む)の減少105百万円、投資有価証券の増加による投資その他資産の増加140百万円などであった。
負債合計は前期末比135百万円減少して2,457百万円となったが、主に契約負債の減少28百万円、未払法人税等の減少65百万円、その他流動負債の減少71百万円、退職給付に係る負債の増加19百万円などによる。
純資産合計は前期末14百万円減の3,126百万円となった。主な増減要因は、配当による利益剰余金の減少124百万円、為替換算調整勘定の増加29百万円、その他有価証券評価差額金の減少56百万円などであった。
3. キャッシュ・フローの状況
2023年12月期の営業活動によるキャッシュ・フローは89百万円の収入であったが、主な収入は税金等調整前当期純利益150百万円、減価償却費70百万円、売上債権の減少109百万円などで、主な支出は契約負債の減少40百万円、未払金の減少27百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは134百万円の支出であったが、主な支出は有形固定資産の取得75百万円、保険積立金の積立122百万円などであった。財務活動によるキャッシュ・フローは179百万円の支出であったが、主な支出は配当金の支払額124百万円、非支配株主への配当金の支払額54百万円などであった。
この結果、期中の現金及び現金同等物は192百万円減少し、2023年12月期末残高は2,772百万円となった。売上高の規模に比べて比較的潤沢な現預金を保有していると言える。
4. トピックス
(1) NDES「Space-E/CAM 2022」に同社のCAMエンジンを搭載
2022年10月、(株)NTTデータエンジニアリングシステムズ(NDES)製の「Space-E/CAM 2022」に同社のCAMエンジンが搭載された。同社のCAMエンジンは、微細・精密金型からバンパー、インパネ、自動車外板プレスなどの大型金型まで幅広くカバーする高精度・高効率なCAMエンジンで、「高硬度材の高速加工の実現」「加工面品質の向上」「磨きレスの実現」「工具負荷の軽減」「滑らかなパス生成」などの特色を有している。今後も、同業他社や生産財メーカーへのCAD/CAMエンジンの提供により、自社技術のさらなるシェア拡大を目指す。
(2) ベトナムに進出
同社は、2023年2月にベトナム・ハノイ市内に駐在員事務所「ベトナムテクニカルセンター」を開設した。ベトナムはアセアン5のなかでも3番目の人口数(99百万人(2022年度末))を有する。急速な経済発展を遂げ、都市化の進行と中間層の拡大により、二輪四輪車をはじめ様々な家電製品の需要が急増している。このため、各社メーカーの現地生産化に伴い同社の主要顧客である日系金型メーカーも多数進出し、その勢いは今後も継続すると判断される。今後、同国からはローカル企業からのシステム需要と同時に、米中貿易摩擦の影響から代替え生産の受け皿として韓国系、中華系企業からの需要も見込める。同社は、同国を今後の重要市場と捉えて将来の現地法人化も視野にアジア市場における事業基盤の構築を図る計画だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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