グローセル Research Memo(4):2024年3月期第2四半期は産業分野の低迷で38.5%の営業減益

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最新投稿日時:2023/12/20 12:04 - 「グローセル Research Memo(4):2024年3月期第2四半期は産業分野の低迷で38.5%の営業減益」(フィスコ)

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グローセル Research Memo(4):2024年3月期第2四半期は産業分野の低迷で38.5%の営業減益

配信元:フィスコ
投稿:2023/12/20 12:04
*12:04JST グローセル Research Memo(4):2024年3月期第2四半期は産業分野の低迷で38.5%の営業減益 ■業績動向

1. 2024年3月期第2四半期の連結業績概要
(1) 損益状況
グローセル<9995>の2024年3月期第2四半期の連結業績は、売上高が35,706百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益626百万円(同38.5%減)、経常利益が885百万円(同25.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益が793百万円(同14.4%減)であった。

売上高は、主力の自動車分野やOA分野が堅調に推移したが、注力している「STREAL」を含めて産業用が大きく落ち込んだことから、小幅増に留まった。売上総利益率は、高利益率の「STREAL」が減収となったことなどから前年同期比で1.4ポイント低下し、10.1%となった。その結果、売上総利益は3,589百万円(同6.7%減)となった。一方で、販管費は人件費の増加などから同4.8%増となったが計画値よりは下回った。この結果、営業利益は前年同期比で大幅減となったが営業外収益で為替差益が同161百万円増となったこと、特別利益として投資有価証券売却益137百万円を計上したことなどから、経常利益及び四半期純利益の減益幅は営業利益よりは小幅となった。注力商品である「STREAL」が大幅減収となったのは、客先(欧州のE-Bikeメーカー)で新型コロナウイルス感染症拡大の反動で販売が低迷したことに加えて、在庫が積み上がったことによるものである。

(2) 製品別状況
製品別売上高では、集積回路は産業分野が低迷したものの、自動車分野が堅調に推移したことから22,769百万円(前年同期比14.4%増)となった。半導体素子は自動車分野を中心に堅調に推移したことから5,809百万円(同29.4%増)、表示デバイスはOA分野が堅調であったことなどから1,106百万円(同3.6%増)となった。その他(一般電子部品)は、産業分野の需要減の影響により6,019百万円(同25.6%減)となった。

(3) 分野別状況
分野別売上高は、産業分野が5,175百万円(前年同期比48.3%減、売上高構成比率14.5%)、自動車分野が25,874百万円(同35.8%増、同72.5%)、民生分野が2,154百万円(同9.3%減、同6.0%)、OA分野が2,209百万円(同20.4%増、同6.2%)、通信分野が236百万円(同1.3%増、同0.7%)、アミューズメント分野が60百万円(同11.1%増、同0.2%)であった。また海外拠点売上高(内数)は、12,568百万円(同20.3%増)となったが、為替レート(円安)の影響もあった。

産業分野では、E-Bikeの欧州マーケットが低迷したことから期待していた「STREAL」の売上高が大幅減となったことに加えて半導体製造装置やロボット向けなどの産業機器も低迷したことから、大幅な減収となった。自動車分野では、顧客の生産台数増により売上高は大きく増加し、構成比も前年同期の56.8%から72.5%へ上昇した。民生分野は、向け先のプリンター等の低迷で微減となった。OA分野では、以前から取り組んでいた某事務機器メーカーの複合機向けが引き続き堅調に推移したことから増収となった。通信、アミューズメント分野はほぼ前年同期並みの売上高となったが、金額が少なく全体への影響は軽微であった。

2. 財務状況
2024年3月期第2四半期末の流動資産は前期末比で2,982百万円増の36,785百万円となった。主な要因は、現金及び預金が108百万円減少、売掛金(電子記録債権含む)が1,552百万円増加、商品及び製品が1,629百万円増加による。固定資産は同63百万円減の3,918百万円となったが、有形固定資産が64百万円増加、無形固定資産が24百万円増加、主に投資有価証券の売却による投資その他の資産が151百万円減少による。この結果、2024年3月期第2四半期末の資産合計は同2,919百万円増の40,704百万円となった。

一方で、負債合計は前期末比1,850百万円増の14,957百万円となったが、主に流動負債のうち、買掛金が1,361百万円増加、短期借入金が843百万円増加、固定負債のうち、長期借入金が277百万円減少したことなどによるものだ。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金が439百万円増加、為替換算調整勘定が488百万円増加などにより同1,068百万円増の25,746百万円となった。この結果、2024年3月期第2四半期末の自己資本比率は63.3%(前期末は65.3%)となった。

3. キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは1,059百万円の支出となったが、主な収入は税金等調整前四半期純利益の計上1,022百万円、減価償却費70百万円、仕入債務の増加1,218百万円などで、主な支出は、売上債権の増加1,040百万円、棚卸資産の増加1,322百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは314百万円の収入となり、フリーキャッシュ・フローは745百万円のマイナスとなった。財務活動によるキャッシュ・フローは92百万円の収入であったが、主な収入は、長短借入金の増加450百万円などで、主な支出は配当金の支払額353百万円であった。この結果、2024年3月期第2四半期の現金及び現金同等物は108百万円減少し、期末残高は4,732百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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配信元: フィスコ

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