来週の相場で注目すべき3つのポイント:9月分日銀金融政策決定会合議事要旨公表、米貿易収支、中消費者物価指数

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最新投稿日時:2023/11/04 18:19 - 「来週の相場で注目すべき3つのポイント:9月分日銀金融政策決定会合議事要旨公表、米貿易収支、中消費者物価指数」(フィスコ)

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来週の相場で注目すべき3つのポイント:9月分日銀金融政策決定会合議事要旨公表、米貿易収支、中消費者物価指数

配信元:フィスコ
投稿:2023/11/04 18:19
*18:19JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:9月分日銀金融政策決定会合議事要旨公表、米貿易収支、中消費者物価指数 ■株式相場見通し

予想レンジ:上限33100円-下限32000円


来週は、東京市場の連休中に、NYダウが5連騰、ナスダック総合指数が6営業日連続高となったことで、大幅高のスタートとなることが予想される。3日のシカゴ日経平均先物は32720円まで上昇していることから、10月13日の戻り高値32533.08円をキャッチアップし、33000円台をうかがう動きとなることが期待される。


まず、今週の日銀金融政策決定会合では、イールドカーブ・コントロールの運用について1%をメドとすることで事実上の1%以上容認とさらに柔軟化されたものの、事前予想では上限1.5%への引き上げも見込まれていたため、想定よりハト派なイメージとなったためか、その後の株高につながった。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場の事前予想通り2会合連続で政策金利が据え置かれた。その後のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見では追加利上げには積極的でない姿勢が示され、米長期金利は低下し、米国主要株価指数は上昇して先週末の取引を終えた。


市場の一部では利上げ終了の予想も台頭し始めたが、これを3日発表の米10月の雇用統計が支援する形となった。非農業部門就業者数は前月比15万人増加と伸びは前回実績から大幅に縮小し、市場予想の18万人も下回った。さらに失業率は3.9%と前回より上昇、平均時給伸び率は前月比0.2%、前年同月比4.1%と前回を下回った。また同日、ISM非製造業購買担当者景気指数も事前予想を下回る結果が発表され、米国の景気減速への懸念が年内利上げ見送り期待の高まりにつながっている。


次回のFOMC、日銀金融政策決定会合はともに12月の予定となっている。引き続き、金利動向をにらんだ展開が予想されるが、来週は米国の金融政策に影響が大きい経済・労働統計の発表は特に見当たらない。企業業績についても、日本に先行して主要企業の決算発表がほぼ一巡した米国では8日にダウ採用銘柄のウォルト・ディズニーが予定している程度で、事前に予想される波乱要因は少ない。


引き続き中東情勢や中国の経済指標が不確定要素として控えるなか、日経平均は今週末の3連騰で合計1252円高、NYダウは5連騰で1643ドル高を見ていることから、短期的な過熱感からくる調整も予想されるが、往来相場を上放れ一段の上値をうかがう展開が期待される。


物色展開は、引き続き佳境に入る業績発表を受けて「決算トレード」が中心となってくるだろう。主要企業では、6日に三菱重工<7011>日本郵船<9101>、7日に任天堂<7974>、NTT<9432>、8日に東レ<3402>富士フイルム<4901>三井不動産<8801>、9日にソニーグループ<6758>ホンダ<7267>ソフトバンクグループ<9984>、10日に三越伊勢丹<3099>ブリヂストン<5108>東京エレクトロン<8035>がそれぞれ決算発表を予定している。なかでも、ソニーグループの決算はトヨタ<7203>と同様に、市場のセンチメントに与える影響が大きい。9月に米ナスダックへ新規上場し8日に決算発表を予定する半導体設計大手のアームを傘下に持つソフトバンクグループの決算内容も注目度が高まる。


これらの決算発表を受けて、証券アナリストレポートによる投資判断(レーティング)や目標株価の変更が、個別企業の株価に影響を与えることにも目配せが必要となってくるだろう。また、任天堂とソニーグループの決算でゲーム関連、三菱重工と東レの決算を受けて航空機関連といった物色テーマに関心が向かう可能性がある。



■為替市場見通し


来週のドル・円は下げ渋りか。10月雇用統計の悪化を受けて利上げ終了の思惑が広がり、ドルは積極的に買いづらい展開となろう。原油先物の軟調地合いや米長期金利の低下はドルの上昇を抑える要因とみられる。ただ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は引き続きインフレ撲滅に前向きなスタンスを堅持していること、日本政府による為替介入に対する警戒感は低下していることから、リスク回避的なドル売り・円買いが一段と拡大する可能性も低いとみられる。


財務省が発表した外国為替平衡操作では、10月3日の円急伸が為替介入でなかったことが明らかになった。1ドル=150円台で米ドル売り・円買いの為替介入が実施される可能性は低いとみられており、新たなドル売り材料が提供されない場合、ドルは下げづらくなりそうだ。



■来週の注目スケジュール

11月6日(月):日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(9月21・22日分)、独・製造業受注(9月)、欧・ユーロ圏総合PMI(10月)、など

11月7日(火):実質賃金総額(9月)、G7外相会合(8日まで)、豪・オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利発表、独・鉱工業生産指数(9月)、米・貿易収支(9月)、中・外貨準備高(10月)、米・ダラス連銀総裁が講演、など

11月8日(水):景気先行CI指数(9月)、独・CPI(10月)、欧・ユーロ圏小売売上高(9月)、米・10年債入札、など

11月9日(木):国際収支(経常収支)(9月)、植田日銀総裁が英フィナンシャル・タイムズ(FT)主催のイベントで基調インタビュー、中・消費者物価指数(10月)、米・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長がパネル討論会に参加、など

11月10日(金):英・GDP速報値(7-9月)、香港・GDP(7-9月)、米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(11月)、米・アトランタ連銀総裁が講演、など

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配信元: フィスコ

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