*12:28JST 精工技研 Research Memo(8):事業活動及び企業活動を通して4つの目標達成に貢献する
■中期経営計画
(4) 経営基盤の強化
精工技研<6834>は経営基盤の強化の施策として、サステナビリティ戦略を打ち出した。事業活動(商品・サービス)と企業活動(制度・取り組み)を通じて、持続可能な社会の実現を目指す世界目標「SDGs」の達成に貢献していく。新中期経営計画では、1)多様な人材がいきいきと働ける環境整備、2)クラウド化、ペーパーレス化、DX対応、3)脱炭素、資源循環型社会構築への貢献を軸に経営基盤の強化に取り組み、企業価値向上につなげる考えである。そしてグループ全体のサステナビリティ活動の進捗管理や推進強化のために、社長直轄の「サステナビリティ推進室」を2022年5月に新設した。今後達成状況を取締役会やステークホルダーに報告していく。
(a) 「働きがいも 経済成長も」(SDGs目標8)
多様な人材がいきいきと働ける環境整備を推進している。具体的な取り組みは、1)ダイバーシティとグローバル化の推進、2)継続的成長を実現する人事制度の構築、3)DX・ペーパーレス化・クラウド化の推進などがある。主な成果として2019年3月期に働き方改革「メリハリワーク」を導入し、社員の能力向上・業務効率化に取り組み、2020年3月期には有給休暇を1時間単位で取得できる制度を導入した。新中期経営計画でも定年・再雇用制度や出産育児支援制度の見直し、グローバル人材などの採用強化、評価/報酬/教育・育成/異動などの制度の見直し、生産管理や財務会計システムなどのクラウド化の推進、電子決裁化の推進、製造工程の自動化推進など、労働環境の整備に努めていく。
(b) 「産業と技術革新の基盤をつくろう」(SDGs目標9)
同社はこれまで、光ディスク成形用金型の製造によりCDやDVDなどの記録メディアの普及に貢献してきたことに加え、光コネクタ研磨機の開発によりインターネットの普及にも大きく貢献してきた。今後もさらに、1)より快適なインターネット環境の構築、2)EVの普及や自動運転の進化を促す車載用部品の開発、3)人々の健康や暮らしを支える医療・バイオ分野におけるデバイスの開発、など、同社の事業や製品・サービスを通じて時代が求める商品やサービスを市場に提供し、社会の進歩発展を支えていく。
(c) 「つくる責任 つかう責任」(SDGs目標12)
3R(リデュース、リユース、リサイクル)を推進し、資源循環型社会の構築への貢献を目指す。今後の具体的な取り組みとして、1)リサイクル樹脂の活用により廃棄物を削減、2)環境に配慮した製品の開発・設計、3)環境負荷となる有害化学物質の削減と管理の徹底、4)環境関連法の規制の遵守、を挙げている。量産成形時に樹脂材料の使用量を削減することができる「ホットランナー金型」などを積極的に活用していく。
(d) 「気候変動に具体的な対策を」(SDGs目標13)
2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、2027年3月期には同社の温室効果ガス排出量を2021年3月期比17%の削減を目指している。そのために、1)省エネルギー・紙削減等の活動を推進、2)環境負荷の少ない製品・サービスを優先的に購入、3)経年設備を省電力設備へ更新、4)自家発電、蓄電設備の活用を検討、5)再生可能エネルギーの活用を検討、6)BCP※訓練の実施により実効性を向上、7)パンデミックを想定したBCPの再構築、8)クラウド化の推進により有事の際の事業継続を強化、などを挙げている。
※Business Continuity Plan(事業継続計画)。組織や企業が災害や緊急事態などで予期せぬ状態にさらされた際、事業継続を確保するための計画や手順を策定するプロセスのこと。
なお同社は2024年3月期に、環境省主導による「COOL CHOICE賛同企業」及び千葉県松戸市の「まつど脱炭素社会推進事業所」へ登録した。カーボンニュートラルの実現に向けて積極的に取り組む姿勢を表明している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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(4) 経営基盤の強化
精工技研<6834>は経営基盤の強化の施策として、サステナビリティ戦略を打ち出した。事業活動(商品・サービス)と企業活動(制度・取り組み)を通じて、持続可能な社会の実現を目指す世界目標「SDGs」の達成に貢献していく。新中期経営計画では、1)多様な人材がいきいきと働ける環境整備、2)クラウド化、ペーパーレス化、DX対応、3)脱炭素、資源循環型社会構築への貢献を軸に経営基盤の強化に取り組み、企業価値向上につなげる考えである。そしてグループ全体のサステナビリティ活動の進捗管理や推進強化のために、社長直轄の「サステナビリティ推進室」を2022年5月に新設した。今後達成状況を取締役会やステークホルダーに報告していく。
(a) 「働きがいも 経済成長も」(SDGs目標8)
多様な人材がいきいきと働ける環境整備を推進している。具体的な取り組みは、1)ダイバーシティとグローバル化の推進、2)継続的成長を実現する人事制度の構築、3)DX・ペーパーレス化・クラウド化の推進などがある。主な成果として2019年3月期に働き方改革「メリハリワーク」を導入し、社員の能力向上・業務効率化に取り組み、2020年3月期には有給休暇を1時間単位で取得できる制度を導入した。新中期経営計画でも定年・再雇用制度や出産育児支援制度の見直し、グローバル人材などの採用強化、評価/報酬/教育・育成/異動などの制度の見直し、生産管理や財務会計システムなどのクラウド化の推進、電子決裁化の推進、製造工程の自動化推進など、労働環境の整備に努めていく。
(b) 「産業と技術革新の基盤をつくろう」(SDGs目標9)
同社はこれまで、光ディスク成形用金型の製造によりCDやDVDなどの記録メディアの普及に貢献してきたことに加え、光コネクタ研磨機の開発によりインターネットの普及にも大きく貢献してきた。今後もさらに、1)より快適なインターネット環境の構築、2)EVの普及や自動運転の進化を促す車載用部品の開発、3)人々の健康や暮らしを支える医療・バイオ分野におけるデバイスの開発、など、同社の事業や製品・サービスを通じて時代が求める商品やサービスを市場に提供し、社会の進歩発展を支えていく。
(c) 「つくる責任 つかう責任」(SDGs目標12)
3R(リデュース、リユース、リサイクル)を推進し、資源循環型社会の構築への貢献を目指す。今後の具体的な取り組みとして、1)リサイクル樹脂の活用により廃棄物を削減、2)環境に配慮した製品の開発・設計、3)環境負荷となる有害化学物質の削減と管理の徹底、4)環境関連法の規制の遵守、を挙げている。量産成形時に樹脂材料の使用量を削減することができる「ホットランナー金型」などを積極的に活用していく。
(d) 「気候変動に具体的な対策を」(SDGs目標13)
2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、2027年3月期には同社の温室効果ガス排出量を2021年3月期比17%の削減を目指している。そのために、1)省エネルギー・紙削減等の活動を推進、2)環境負荷の少ない製品・サービスを優先的に購入、3)経年設備を省電力設備へ更新、4)自家発電、蓄電設備の活用を検討、5)再生可能エネルギーの活用を検討、6)BCP※訓練の実施により実効性を向上、7)パンデミックを想定したBCPの再構築、8)クラウド化の推進により有事の際の事業継続を強化、などを挙げている。
※Business Continuity Plan(事業継続計画)。組織や企業が災害や緊急事態などで予期せぬ状態にさらされた際、事業継続を確保するための計画や手順を策定するプロセスのこと。
なお同社は2024年3月期に、環境省主導による「COOL CHOICE賛同企業」及び千葉県松戸市の「まつど脱炭素社会推進事業所」へ登録した。カーボンニュートラルの実現に向けて積極的に取り組む姿勢を表明している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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