■遠藤照明 <6932> 1,352円 (+300円、+28.5%) ストップ高
遠藤照明 <6932> [東証P]がストップ高。前週末4月28日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表とともに、24年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比6.1%増の485億円、営業利益は同55.2%増の48億円を見込む。大幅な営業増益の見通しに加え、年間配当は同5円増配の35円を計画しており、好感されたようだ。同社はあわせて、中期経営計画の目標値も見直し、25年3月期の売上高の目標を490億円から510億円に増額修正した。コロナ禍からの需要回復に加え、電気料金の高騰やサステナビリティーに関する社会的要請を背景に、計画期間の初年度となる23年3月期の業績の進捗が計画を上回った。今期も照明器具関連事業において、次世代無線調光調色器具シリーズ「Synca」など、市場訴求力のある新製品に注力していく。
■ノバシステム <5257> 2,696円 (+500円、+22.8%) ストップ高
ノバシステム <5257> [東証S]がストップ高。4月28日の取引終了後に発表した第1四半期(1-3月)単独決算が、売上高13億3300万円、営業利益1億6600万円、純利益1億200万円となり、前年同期は四半期決算を開示していないため比較はできないものの、上期計画に対する進捗率が営業利益で87%と高進捗率となったことが好感された。主力の金融業界向けシステムの受託開発や飲食店向けクラウドサービスなどが貢献した。なお、23年12月期業績予想は、売上高52億5300万円(前期比13.6%増)、営業利益4億2000万円(同27.4%増)、純利益2億6000万円(同22.5%増)の従来見通しを据え置いている。
■ギックス <9219> 2,880円 (+500円、+21.0%) ストップ高
ギックス <9219> [東証G]がストップ高。前週末4月28日の取引終了後に23年6月期業績予想の上方修正を発表。売上高を14億7000万円から16億7000万円(前期比58.0%増)へ、営業利益を2億800万円から3億2400万円(同3.3倍)へ引き上げており、これを好感した買いが膨らんだ。データを用いて論理的に考え合理的に判断することで意思決定の精度を高め、事業運営における再現性を高める主力のデータインフォームド(DI)事業で、顧客の利用継続・拡大と、顧客企業内の未取引部門・新規領域へのサービス提供が奏功したことが寄与。同時に発表した第3四半期累計(22年7月-23年3月)決算は、売上高が12億7500万円(前年同期比73.2%増)、営業利益が3億3800万円(同7.2倍)だった。
■メルカリ <4385> 2,683円 (+365円、+15.8%)
東証プライムの上昇率3位。メルカリ <4385> [東証P]が続急騰。前週末4月28日の取引終了後、これまで未定としていた23年6月期の連結業績予想について、売上高が前期比15.6%増の1700億円、最終損益は83億円の黒字(前期は75億6900万円の赤字)となる見通しを発表した。最終損益の黒字幅は、2期ぶりに過去最高を更新する計画となり、材料視されたようだ。国内のフリマ事業や金融事業が堅調に推移するなか、投資規律の浸透や継続的な費用の見直しなどが寄与する。23年6月期第3四半期累計(22年7月-23年3月)の連結決算は、売上高は前年同期比16.6%増の1279億1300万円、最終損益は50億5600万円の黒字(前年同期は77億800万円の赤字)となった。
■NEC <6701> 5,950円 (+740円、+14.2%)
東証プライムの上昇率5位。NEC <6701> [東証P]が3日続急騰。企業や官庁のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を捉え、ITサービス事業が好調に推移しており業績を押し上げている。前週末28日取引終了後に発表した23年3月期の決算は営業利益が前の期比29%増の1704億4700万円と大幅な伸びを達成した。年間配当は前の期比10円増配となる110円を実施する。更に利益の高成長トレンドは今期も継続し、24年3月期の営業利益も2200億円と高変化を見込んでいる。好業績を背景に株主還元強化にも抜かりなく、年間配当は前期実績比10円増配の120円を計画している。これを評価する買いを呼び込む格好となった。
■日本電設 <1950> 1,988円 (+232円、+13.2%)
東証プライムの上昇率6位。日本電設工業 <1950> [東証P]が3日続急騰し、新値追いとなった。同社は4月28日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比39.5%増の134億7000万円としていることや、年間一括配当計画を前期比5円増配の42円としていることが好感されたようだ。売上高は同11.8%増の1924億5000万円を見込む。各鉄道会社の旅客収入の回復に伴う設備投資の増加を見込んでいるほか、都市部を中心に大型再開発の計画が進んでいることなど民間設備投資の持ち直しが追い風になるとみている。
■ポーラHD <4927> 2,077円 (+189円、+10.0%)
東証プライムの上昇率8位。ポーラ・オルビスホールディングス <4927> [東証P]が4日続急騰し年初来高値を更新。4月28日の取引終了後に発表した第1四半期(1-3月)連結決算が、営業利益45億4900万円(前年同期比2.4倍)と大幅増益となったことが好感された。国内市場のリオープニングや海外におけるアフターコロナ需要で化粧品市場が国内外ともに回復基調にあり、売上高は421億3600万円(同11.9%増)となった。事業構成の変化により売上原価率はやや上昇したものの、売上高の増加に加えて、ポーラの高価格帯商品の売り上げ好調も寄与し大幅営業増益となった。なお、23年12月期通期業績予想は、売上高1800億円(前期比8.2%増)、営業利益151億円(同20.0%増)の従来見通しを据え置いている。
■インフォMT <2492> 318円 (+28円、+9.7%)
東証プライムの上昇率9位。インフォマート <2492> [東証P]が続急伸。前週末4月28日の取引終了後、23年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結業績予想の上方修正を発表しており、材料視されたようだ。6月中間期の売上高は59億6400万円から61億1800万円(前年同期比15.8%増)、最終利益は1200万円から1億2000万円(同56.1%減)にそれぞれ見通しを引き上げた。フード業界向けシステムの堅調な推移とともに、インボイス制度の開始と電子帳簿保存法の改正に向け、大手企業を中心に請求書の電子データ化が順調に進む見込みとなっており、中間期の業績予想に影響を反映させた。通期の業績予想は据え置いた。第1四半期の(1-3月)の連結決算は、売上高が前年同期比17.8%増の30億1600万円、最終利益が同10.4%減の9800万円だった。
■クイック <4318> 1,948円 (+165円、+9.3%)
東証プライムの上昇率10位。クイック <4318> [東証P]が3日続急伸。同社は4月28日大引け後に決算を発表、23年3月期の連結経常利益は前の期比32.7%増の45.4億円に拡大し、24年3月期も前期比10.1%増の50億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことで好感されたようだ。これで3期連続の増収、増益になる。同時に、前期の年間配当を64円→70円(前の期は48円)に増額し、今期も前期比2円増の72円に増配する方針とした。
■カゴメ <2811> 3,580円 (+280円、+8.5%)
カゴメ <2811> [東証P]が続急伸し連日の年初来高値更新。4月28日の取引終了後に発表した第1四半期(1-3月)連結決算が、売上高480億900万円(前年同期比8.8%増)、営業利益34億1500万円(同53.4%増)と大幅増益となったことが好感された。野菜飲料やトマト調味料など一部製品の出荷価格を改定した結果、改定後需要の落ち込みなどにより国内加工食品事業は減収減益となったものの、トマトペーストの販売価格の上昇、フードサービス企業向けの販売が好調だった国際事業が牽引役となった。なお、23年12月期通期業績予想は、売上高2130億円(前期比3.6%増)、営業利益74億円(同42.2%減)の従来見通しを据え置いている。
■アズーム <3496> 6,380円 (+490円、+8.3%)
アズーム <3496> [東証G]が3日続急伸。同社は4月28日大引け後に決算を発表、23年9月期第2四半期累計(22年10月-23年3月)の連結経常利益は前年同期比40.9%増の5.9億円に拡大し、通期計画の12.4億円に対する進捗率は5年平均の39.6%を上回る47.8%に達したことで好感されたようだ。
■北ガス <9534> 2,096円 (+159円、+8.2%)
北海道ガス <9534> [東証P]が続急伸。同社は4月28日大引け後に決算を発表、23年3月期の連結経常利益は前の期比83.4%増の133億円に拡大し、従来予想の110億円を上回って着地したことで好感されたようだ。24年3月期は前期比0.8%増の135億円とほぼ横ばいを見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。これで10期連続増益となる。同時に、前期の年間配当を60円→70円(前の期は60円)に増額し、今期も70円を継続する方針とした。
■シミックHD <2309> 2,087円 (+145円、+7.5%)
シミックホールディングス <2309> [東証P]が続急伸。カイ気配で始まり2000円台を大きく回復してきた。4月14日に2187円の年初来高値形成後は調整色を強め、直近は1900円近辺に位置する75日移動平均線との上方カイ離を解消する動きにあったが、目先一気に切り返す展開で、新高値奪回をにらむ。同社は製薬会社向けを主力に新薬開発の臨床試験支援事業を行う。治験支援の受注が高水準なほか、製薬受託も伸びており、業績は会社側の想定を大幅に上回って推移している。前週末28日取引終了後に23年9月期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の50億円から倍増以上となる103億円(前期比13%減)に大幅増額修正、これがポジティブサプライズとなり、投資資金を呼び込んだ。
■九州電 <9508> 848円 (+55円、+6.9%)
九州電力 <9508> [東証P]が急反発、年初来高値を更新した。前週末28日の取引終了後に24年3月期業績予想を発表し、売上高は前期比1.3%増の2兆2500億円と堅調で、最終損益は前期赤字から900億円の黒字に急回復。2期ぶりに復配する見通しも示しており、これらを好感した買いが集まった。原子力発電所の稼働増や燃料価格低下による影響が寄与する。配当予想は年20円の見込み。同時に発表した23年3月期決算は売上高が前の期比27.4%増の2兆2213億円、最終損益が前の期の黒字から564億2900万円の赤字に転落して着地した。あわせて、第三者割当によるB種優先株式発行とA種優先株式の取得・消却を発表した。また、新電力顧客情報の不適切閲覧に関する問題を巡り、役員報酬を減額することを明らかにした。
■太陽HD <4626> 2,604円 (+158円、+6.5%)
太陽ホールディングス <4626> [東証P]が続急伸、年初来高値を更新した。1日正午ごろに上限を200万株(発行済み株数の3.59%)、または30億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視されたようだ。取得期間は23年7月3日から24年3月29日までで、株主への利益還元や経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行のために実施するとしている。同時に発表した24年3月期連結業績予想は、売上高1017億円(前期比4.5%増)、営業利益151億円(同5.5%減)を見込む。エレキ事業では、在庫水準の適正化に伴いメモリ向け製品の需要が回復することにより、半導体パッケージは前期並みの販売数量を想定。また、医薬事業ではアルツハイマー型認知症治療剤「レミニール」の譲受などによる増収を見込むものの、研究開発費や人件費の増加が利益を圧迫する。なお、23年3月期決算は、売上高973億3800万円(前の期比0.6%減)、営業利益159億7200万円(同11.1%減)だった。
■モリタHD <6455> 1,510円 (+82円、+5.7%)
モリタホールディングス <6455> [東証P]が続急伸し連日の年初来高値更新となった。4月28日の取引終了後に発表した24年3月期連結業績予想で、売上高900億円(前期比10.6%増)、営業利益81億円(同59.4%増)、純利益55億円(同37.6%増)と大幅増益を見込み、年間配当予想で前期比5円増の48円を予想していることが好感されたようだ。前期は、シャシ(車台)の供給遅延により生産が低調に推移し消防車両や環境車両が落ち込み減収減益となったが、足もとでは完全回復には至っていないもののシャシの供給は改善傾向にあり、これが貢献する。なお、23年3月期決算は、売上高813億4400万円(前の期比2.7%減)、営業利益50億8100万円(同37.4%減)、純利益39億9600万円(同25.3%減)だった。
■東洋炭素 <5310> 4,155円 (+225円、+5.7%)
東洋炭素 <5310> [東証P]が続急伸。1日付の日本経済新聞朝刊で「半導体製造装置の基幹部材を世界で増産する」と報じられたことが好材料視された。記事によると、米国と中国で工場を増強するほかイタリアで新たに生産を開始するとしており、国内外で27年までに360億円を投じるという。半導体は経済安全保障上の重要性も高まっていることから、サプライチェーンの分断に備える狙いもあるとしている。
■富山第一銀 <7184> 654円 (+32円、+5.1%)
富山第一銀行 <7184> [東証P]が3日続急伸した。前週末4月28日の取引終了後、23年3月期の連結業績に関し、最終利益が予想の36億円から42億円(前の期比20.5%増)に上振れて着地したようだと発表した。同時に、これまで8円としてきた期末配当予想を4円増額修正して12円としたほか、自社株買いの実施も発表しており、これらを評価した買いが集まったようだ。貸出金利息など資金利益が想定を上回る見込みとなった。経費や与信関係費用が想定を下回る見通しとなったことも寄与する。前期の年間配当予想は前の期比8円増配の20円となる。加えて、富山第一銀は取得総数90万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.40%)、取得総額5億円を上限とする自社株買いを5月11日から11月30日の間に実施する予定。また5月26日付で、消却前の発行済み株式総数の4.45%に相当する300万株を消却する。
■京成 <9009> 5,030円 (+235円、+4.9%)
京成電鉄 <9009> [東証P]が大幅続伸し、1990年以来の高値水準となる5000円台の大台乗せとなった。前週末4月28日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。営業収益は前期比22.4%増の3088億円、最終利益は同23.7%増の333億円を見込む。訪日外国人客数の回復を支えに株高基調が続いていた同社株だが、大幅増益の見通しが示されたことを評価した買いが集まったようだ。同社はこれまで8円50銭としてきた前期の期末配当予想について、3円増額の11円50銭で決定した。前期の年間配当は20円(前の期比3円増配)となる。そのうえで、今期の年間配当予想も20円とした。今期は運輸業での移動需要の回復が見込まれるほか、22年9月に完全子会社化した新京成電鉄の業績が通年で寄与する。23年3月期の連結決算は、営業収益が前の期比17.8%増の2523億3800万円、最終損益が269億2900万円の黒字(前の期は44億3800万円の赤字)だった。
■フクダ電 <6960> 4,370円 (+190円、+4.6%)
フクダ電子 <6960> [東証S]が大幅続伸。前週末28日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益を前の期比4.8%増の238億円とし、従来の減益予想(200億円)から一転増益となる見通しを示したことが好感された。売上高も従来予想(1250億円)から引き上げ、同1.8%増の1345億円とした。新型コロナウイルス感染予防に配慮した戦略的な営業活動の推進により、医療ニーズに柔軟に対応できたことが奏功した。あわせて、期末配当を70円から100円に増額した。
※1日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
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