ドラフト Research Memo(2):企業ブランドと居心地が良いオフィスを実現

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最新投稿日時:2023/04/12 14:32 - 「ドラフト Research Memo(2):企業ブランドと居心地が良いオフィスを実現」(フィスコ)

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ドラフト Research Memo(2):企業ブランドと居心地が良いオフィスを実現

配信元:フィスコ
投稿:2023/04/12 14:32
*14:32JST ドラフト Research Memo(2):企業ブランドと居心地が良いオフィスを実現 ■ドラフト<5070>の会社概要

1. 会社概要
同社グループは2008年4月、デザイナーである山下泰樹氏により設立された。山下氏は創業者であり、筆頭株主である。同社グループは、デザインを通して、社会の課題を解決することを企業使命とする。企業理念は、「ALL HAPPY BY DESIGN」。デザインの力で世界にHAPPYの循環を作り出し、「その空間にいる人々の心地良い体験や満足感」を表現する言葉であるヒューマンエクスペリエンスの向上によって、社会に貢献することを目指している。

設計会社は、「アトリエ系」と呼ばれる少人数の企業と、市場の大半を占める「組織型設計会社」の2つに大きく分類される。後者は、経済合理性を重視し、堅実なデザインを好み、商業施設や都市開発に関わる大型プロジェクトを実現する技術と組織力を持つ。同社グループは、アトリエ系の自由な創造性と、個々の技術が結集した組織力を併せ持つ独自の組織形態をとる。国内外にいるグループ183名の社員のうち半数を占める山下泰樹氏を中心としたデザイナーと、高度なデザインを実現するデザインビルドを担うプロジェクトマネジメント部門が両輪となり、年間約250件のプロジェクトを遂行している。

同社グループの創業時はオフィスが単なるコストとして捉えられており、限られたスペースを極力効率的に使用することが設計の主流であった。同社グループは自由な発想を取り入れた空間を数多く手掛け、表層的な見栄えではなく、デザインをツールとした課題解決に創造力を発揮した。ワーカーが長時間を費やすオフィス空間の重要性に鑑み、オフィス空間に企業のブランドを具現化するだけでなく、社員が居心地良く過ごせ、誇れるオフィスの実現を目指した。こうした同社グループのビジョンやデザインが反響を呼び、顧客層が感度の高いスタートアップ企業から大企業へも拡がる。その後、商業施設の環境設計や大手デベロッパーと組んだ都市開発に関わる建築物の設計・デザインを手掛けるようになった。現在の対象領域は、主力のオフィスデザインを軸に、インテリアデザインから、プロダクトデザイン、商業施設、そして都市計画における建築設計にまで拡がっている。

同社グループは、従来「オフィス」「商業施設」「都市計画・環境設計・その他」の3つに領域を区分してきたが、同社グループの活動領域が拡充し、多様化していることから、2022年12月期より事業領域を主力である「オフィス」とオフィス以外の「商業施設・都市計画・環境設計・その他」の2区分のみに変更した。その結果、2022年12月期の売上高8,287百万円の対象領域別売上高構成比は、オフィスが52.8%、商業施設・都市計画・環境設計・その他が47.2%となっている。

2. 沿革とグループ企業
同社グループは、本社とフィリピンにある連結子会社「D-RAWRITE INC.」、セルビアにある連結子会社「D-RAWRITE d.o.o. Beograd」の3社で構成されている。D-RAWRITE INC.は2013年に、D-RAWRITE d.o.o. Beogradは2022年に設立され、3Dイメージパースと2D設計図面の作成を行う。エンジニアをフィリピンとセルビアに集約して3Dイメージパースを内製化することで、デザイン作業の生産性を向上し、制作ノウハウの蓄積を図っている。

3Dイメージパースは、図面をもとに建物の外観や室内の完成予想画像を3Dで表したもの。施主と完成イメージを共有するうえで非常に重要なツールであり、クライアントに対するプレゼンテーションなどで、図面や模型に対し圧倒的な威力を発揮する。通常、製作には多大な時間と費用を要するが、同社グループは優秀なエンジニアが多数存在するフィリピンで内製することにより、ノウハウ・スキルの蓄積による品質の向上、業務の効率化及びコスト削減を実現している。本社のデザイン部門とWeb会議などによるコミュニケーションを密にとることで、製作時間の短縮と完成度の高さを図っている。

一方、「D-RAWRITE d.o.o. Beograd」は、2022年にセルビアに拠点を置き、2022年12月期第3四半期から本格的に実働を始めており、「D-RAWRITE INC.」と同様グループに、同社の3Dイメージパースの内製化に寄与しているが、1)デザインに対する知識・スキルの高い人材が豊富であること、2)東京とセルビアの時差を有効に利用して24時間止めることなく開発ができることなどのメリットがある。

2021年4月には、ブランディングやプロモーションなどコミュニケーションデザインを事業領域とする(株)サティスワンを吸収合併した。総合クリエイティブ会社としてワン・パッケージ提案ができる体制を目指す。2021年10月には、株主優待制度を導入した。毎年12月末時点の株主を対象に、保有株数に応じてQUOカードを進呈する。

また、2022年7月には、柔軟な働き方を推進する「週休3日制度」を本格導入。世間で一般的に導入されている人件費抑制型ではなく、給与水準を低下させることのない、価値創造の最大化を目的とした報酬維持型の週休3日制度を実現した。当該制度は従業員の人生や生活の環境変化に応じて、四半期ごとに利用を選択できる形式となっている。同社グループは、働き方の多様化に柔軟に対応する組織運営を行いながら、より高いレベルのデザイン会社を目指していく方針だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

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配信元: フィスコ

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