【IRアナリストレポート】フロイント産業(6312)

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最新投稿日時:2022/11/11 10:32 - 「【IRアナリストレポート】フロイント産業(6312)」(みんかぶ株式コラム)

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【IRアナリストレポート】フロイント産業(6312)

著者:鈴木 行生
投稿:2022/11/11 10:32

~医薬品製剤用の機械で世界の先端を走り、高採算の医薬品添加剤も拡大~

【ポイント】
・機械部門の受注が極めて好調である。2Q累計の受注は前年同期比+9%の84億円となった。2Q末の受注残も142億円と、過去最高になっている。前期の受注は前年度比+26%の156億円となったが、今期の受注も+10%とさらに拡大しよう。

・それでも、今期の会社計画は減益を見込んでいる。要因は2つある。1つは、部材調達の遅れと共に、米国でのコストアップが響いている。もう1つは、国内ジェネリックメーカー向けの製剤機械は納期が来期以降なので、今期には寄与してこない。米国のフロイント‐ベクターで受注が前期に急増した。ブラジルからの受注が急回復したことによる。しかし、部品・部材の調達が十分でなく、生産・出荷も遅れている。

・国内では大手ジェネリックメーカーで設備増強の動きが強まっている。品質不正問題の影響で、供給責任を巡り、設備の更新・新設が、当社の製剤機械の受注に結びついている。前下期に続き、今上期の受注も大幅な増加となった。今期に入ってからの受注採算は内外とも十分見直しているので、来期以降は業績に寄与してこよう。

・2020年に買収したイタリアのCos.Mec(コスメック)は、当社と重複しない搬送装置を有し、当社とは別の新興国市場に強く、米国ベクターとの連携も始まっている。上海に合弁で技術開発研究所(上海FCセンター)を設立した。製剤機械と医薬品添加剤のラボは、来年には稼働しよう。

・もう一つの主力分野である医薬品添加剤は、採算が大幅に改善し順調に伸びている。中国向やインド向けにも拡大できよう。品質保持剤も生産効率が改善し、収益性が高まっている。この化成品部門の業績は過去最高であるが、今期は機械部門の落ち込みをカバーできない。

・機械部門は来2024年2月期から本格回復するので、業績はV字回復を見せよう。中長期のビジョンとしては、日米伊中印での5極体制で、新市場の開拓を進め、2030年に向けて売上高300億円、営業利益30億円、海外売上比率50%、ROE10%以上というのが1つの目標になろう。

目次
1.特色 医薬品用製剤機械の独自開発で発展
2.強み 日本では圧倒的No.1、世界でも3強の1社
3.中期経営計画 M&Aや合弁の展開で海外市場の拡大が進展
4.当面の業績 好調な受注増は来2024年2月期の業績に貢献
5.企業評価 新市場の開拓に期待

フロイント産業 <6312>
企業レーティング
株価
(2022年11月10日)
698円
時価総額 128億円
(18.4百万株)
PBR 0.80倍
ROE 3.1%
PER 25.9倍
配当利回り 2.9%
総資産 23031百万円
純資産 14694百万円
自己資本比率 63.8%
BPS 877.5円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2014.2 17616 1286 1341 787 45.7 12.5
2015.2 17424 1150 1249 695 40.4 15.0
2016.2 19027 1346 1394 961 55.7 12.5
2017.2 21164 2041 2097 1064 61.7 20.0
2018.2 19801 1971 1994 1477 85.7 20.0
2019.2 18408 1223 1326 843 50.2 20.0
2020.2 16772 558 582 381 22.8 20.0
2021.2 16765 1111 1308 970 58.0 20.0
2022.2 17632 981 1032 543 32.5 20.0
2023.2(予) 19000 700 720 450 26.9 20.0
2024.2(予) 21700 1500 1500 940 56.1 20.0

(2022.8ベース)

(注)ROE、PER、配当利回りは直近予想ベース。2009年6月に1:2、2016年2月に1:2の株式分割を実施。EPS、配当は修正ベース。2015.2期の配当は50周年記念配2.5円(修正ベース)、2017.2期の配当は上場20周年記念配5.0円を含む。

企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/furoinntosanngyou202211.pdf

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム

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