~ワッツブランドの本格展開に続き、次なる事業再構築へ~
【ポイント】
・プライム市場の条件を満たすべく、2024年8月期までの中期3ヵ年計画で営業利益21億円の達成を目指す。流通株式時価総額で100億円以上をクリアする必要がある。流通株式比率が60.2%なので、時価総額全体では170億円以上を維持したい。
・ワッツは、音通から100円ショップ事業約140店(音通エフ・リテール)を買収した。昨年10月から連結に入っている。年商80億円、のれんの償却を入れても、2年後には営業利益でプラスに持っていけよう。かつて音通から北海道の100円ショップを譲受して再生させた経験もあり、収益力の向上は十分期待できよう。
・今期の会社計画は、売上は出店拡大と買収効果で伸びるものの、営業利益は前期比-40%を見込んでいる。コロナの特需一巡、出店競争の激化、のれんやシステム投資の償却増、230店の新規出店のコストなどが負担となる。
・ワッツブランドの展開、高額商品の投入に続いて、次の100円ショップの新しいフォーマット創りに入っている。委託販売の出店ペースは上がっているが、商品の品揃えという点でさらに工夫をして、1店当たりの売り上げを高めていく方針である。
・コロナショックのマイナス面が、海外事業とファッション雑貨事業に出ており、ここの克服が課題である。海外は状況が落ち着いてくれば、卸売りを中心に事業を回復させることができよう。国内では、ブォーナ・ビィータは引き続き黒字化を目指して見直しを進めている。100円ショップとの連携が始まっており、その効果を見極めようとしている。
・今後の経営方針は、1)委託販売を一段と強化していく、2)ファッション雑貨事業の見直しを引き続き進める、3)海外は卸売を中心に継続を図る、という展開になろう。三位一体で、当社の強みを強化するという戦略である。
・主力の100円ショップ業界は競争が激化しており、同質化すると下位は不利になる。小回りのきく店舗展開で優位性を発揮しつつ、プライム市場の条件クリアも含めて、次の構造改革に手を打っていく。2年後には増益に転換しよう。その水準に注目したい。
目次
1.特色 規模では業界4位ながら、小回りがきく存在
2.強み 迅速な出退店と独自の店舗オペレーションで収益を確保
3.中期経営方針 ワッツブランドをベースに高付加価値化を推進、M&Aも実行
4.当面の業績 ポストコロナに向け、再び先行投資
5.企業評価 収益源の多様化に挑戦中
企業レーティング | B |
---|---|
株価 (2022年1月26日) |
681円 |
時価総額 | 95億円 (13.958百万株) |
PBR | 0.82倍 |
ROE | 4.5% |
PER | 18.3倍 |
配当利回り | 2.2% |
総資本 | 25353百万円 |
純資産 | 11070百万円 |
自己資本比率 | 43.7% |
BPS | 826.2円 |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2013.8 | 41725 | 2074 | 2075 | 1123 | 88.6 | 17.0 |
2014.8 | 43573 | 1784 | 1799 | 948 | 70.0 | 17.0 |
2015.8 | 44462 | 1257 | 1263 | 700 | 51.7 | 17.0 |
2016.8 | 46176 | 1205 | 1193 | 718 | 53.0 | 15.0 |
2017.8 | 47494 | 1209 | 1272 | 839 | 62.0 | 15.0 |
2018.8 | 49480 | 1000 | 1037 | 633 | 46.8 | 15.0 |
2019.8 | 51399 | 716 | 656 | 70 | 5.3 | 10.0 |
2020.8 | 52795 | 1768 | 1731 | 774 | 57.8 | 15.0 |
2021.8 | 50702 | 1669 | 1586 | 965 | 72.1 | 22.0 |
2022.8(予) | 60000 | 1000 | 900 | 500 | 37.3 | 15.0 |
2023.8(予) | 64000 | 1400 | 1300 | 750 | 56.0 | 17.0 |
(2021.11ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2013年3月1日で1:2の株式分割。それ以前のEPS、配当は修正ベース。2013.8期、2014.8期の配当は、東証2部、1部への変更記念配2円、2015.8期の配当は創業20周年の記念配2円を含む。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/waltutu202201.pdf
関連銘柄
銘柄 | 株価 | 前日比 |
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(10:13)
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