先週は、5日続伸で29000円接近のあと、週末、目先材料出尽くしで反落
先週の予測では、前週末のバイデン次期大統領が大型の追加経済対策を発表したことで、NYダウは3日連続の最高値更新となったことで、日経平均も連動して引き続き、堅調な上昇が続くとしました。但し、日経平均は基本的にNYダウに連動していますので、バイデン次期大統領の追加の大型経済対策の具体的発表があれば、材料出尽くしとなって上昇は目先一服してもおかしくないとしました。
結果的に、米株式の順調さにサポートされ日経平均は、3連休明けは3日連続の上昇(前週からは5日連続)となり、週後半は14日(木)にバイデン次期大統領の追加の経済対策(コロナ対策)の1.9兆ドルと予想通りの発表となり、目先材料出尽くしとなって、NYダウは時間外でも下落となり、週末の15日(金)の日経平均は▲179円と6日ぶりの反落となりました。
3連休明けの1月12日(火)は、日本が休日の11日(月)に、米株式は高値警戒感から3指標そろって5日ぶりに反落したことを受け、▲134円の28004円で寄り付き、▲239円の27899円まで下げましたが、売り一巡後はは持ち直し反発して△25円の28164円と3日続伸となりました。
13日(水)は、前日の米国市場は、バイデン次期政権による追加経済対策への期待で3指標小反発し、また長期金利の上昇を受けて、ドル買い・円売りの方向に動いたことで、品不足のため期待の大きい半導体などの電子部品が買われ、東京エレクトロン、TDKなど日経平均の指数を引っ張る銘柄が買われ、△292円の28456円の大幅高となりました。
日経平均は、日経225先物がグングン上昇してこれに引っ張られての上昇となっていました。その理由は、日経225の売り方が踏み上げられており(カラ売の買い戻しによる上昇)、これが続けばまだまだ上昇することになります。
株価は基本的には需給関係で上昇するのであり、売りより買いの力が強ければ、カラ売の買い戻しも入って上昇していくことになります。問題は、その買い戻しが終わって日経平均が高いところまで来てしまうと急落という局面が起こるころになります。今はそれがなかなか起こらないのは出遅れた投資家が、ある程度下がったところで押し目買いを入れているからです。
14日(木)は、前日の米国市場は、NYダウは小反落でしたが、ハイテク株が堅調なため、日経平均は▲13円の28442円で寄り付いたあと、為替の104円台前半を好感し、値ガサハイテク株中心の上昇相場が継続し、後場には一時△522円の28979円と29000円に接近し、終値は△241円の28698円と5日続伸となりました。
15日(金)は、△79円の28777円で寄り付き、△122円の28820円まで上昇するものの、時間外のNYダウ先物の下落が重しとなり、利益確定売りで朝高後、下げに転じ、一時▲221円の28477円まで下げ、終値は▲179円の28519円と6日ぶりの反落となりました。
引け後の米国市場は、追加経済対策の材料出尽くしに加え、注目の12月小売売上高は予想を下回り、又、金融機関は予想を上回ったものの、株価は大きく下落したことを嫌気し、NYダウは一時▲378ドルまで下落し、終値では▲177ドルとなりました。シカゴの日経先物は▲140円の28320円でした。
今週は、基本的には様子見がいいでしょう
先週は、これまでの上昇の流れの中で、バイデン次期大統領の大型経済対策への期待を背景に米株式が上昇し、これに連動して日経平均も14日(木)には28979円と29000円に接近しました。ただし、円安への振れをきっかけに半導体関連株を中心とするハイテク値ガサ株が相場を引っ張る形での上昇でした。このタイミングで米国の追加大型経済対策の発表で目先材料出尽くしとなって、NYダウが下落すれば日経平均は連動することになります。米国では20日の大統領就任式で、これまでのトランプ大統領に端を発する政局も一段落することで、政局を無視して上昇してきた相場や、新型コロナウイルスの再拡大の悪化が続く中で、将来の景気回復期待を織り込んでおり、いったん調整が必要になると思われます。今は新規に買っていくところではなく調整のタイミングを待って買い場を探すところと思われます。20日の大統領就任式の前後から、2月上旬の節分の時期までが、その可能性があるところです。今週は様子見で押し目を待つスタンスといえます。
18日(月)は、▲281円と売りが先行して寄り付き、低調な米経済指標などを背景に前週末の米国株式が下落した流れを受け、寄り付き後まもなく▲407円の28111円まで下落するも、売り一巡後は、押し目買いが入り一時▲169円の28349円まで戻しましたが、戻りは限定的で、その後も上値が重く、大引けは▲276円の28242円となりました。
(指標)日経平均
先週の予測では、米国の政治情勢の不透明さが後退し、米株式は堅調な動きとなっているため、日経平均はNYダウに連動して上昇することになるとしました。
結果的に、3連休後、5日連続の上昇が続き、週末の15日(金)は、前日にバイデン次期大統領の1.9兆ドルの追加大型経済対策の発表が行われ、これが目先の材料出尽くしとなって、NYダウ先物が時間外で下落していたことを受け、日経平均は6日ぶりに▲179円の28519円と反落して引けました。
これまでNYダウに合わせて急上昇してきただけに、NYダウの動きが止まると、今週は一服する可能性があります。バイデン大統領就任の20日から2月上旬の節分の時期までは要注意といえます。どこかでスピード調整が起きても調整後は、再び上値を追うことになりそうです。「節分天井、彼岸底」となるのかどうか注目です。
(指標)NYダウ
先週の予測では、前週末に次期大統領のバイデンが、コロナ対策として大型の経済対策を発表するとしたことで、NYダウは3日連続の最高値更新となり、これを受けて先週は堅調な相場が続くとしました。
追加経済対策の額は、1.9兆ドルの規模になるということで、それを織り込む高値圏での堅調な動きとなりました。しかし、14日(木)に発表された経済対策の規模は予想の1.9兆ドルであり、新しい材料がなかったことで、目先材料出尽くしとなり、週末の15日は▲177ドルの30814ドルと続落して引けました。
今週は、20日のバイデン大統領の就任式が注目となります。反バイデンのトランプ大統領の支持グループが警戒されており、厳重な警戒体制のもとでの就任式となります。これが終わるまでは様子見となりますが、終わったことを好感して再上昇となるのか、それともすでにバイデンの経済対策を織り込んでおり、そのまま一服するのか結果をみないとわかりません。ただし、下落となってもFRBが大規模緩和を解消する方向にないことから相場のサポート要因となります。
(指標)ドル/円
先週のドル・円相場は、長期金利の上昇を受け、週始めに103.89円で寄り付いたあと、104.39円まで上昇しました。しかし、米10債入札が好調な結果、米長期金利の急低下やトランプ大統領の弾劾裁判を巡る警戒感が重しとなり、約1週間ぶりの安値となる103.53円まで反落しました。その後、買い戻されて103.89円近辺で引けました。
今週は、米長期金利の伸び悩みや、新型コロナウイルスの感染拡大や米経済指標の冴えない結果を受けて、欧米株式の下落やリスク回避の円買いの材料が増えつつあり、クロス円が下落してドル・円がつれ安(円高)する可能性があります。103~104.5円のレンジを想定。
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