【IRアナリストレポート】メディカルシステムネットワーク(4350)

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最新投稿日時:2020/08/21 12:26 - 「【IRアナリストレポート】メディカルシステムネットワーク(4350)」(みんかぶ株式コラム)

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【IRアナリストレポート】メディカルシステムネットワーク(4350)

著者:鈴木 行生
投稿:2020/08/21 12:26

~調剤薬局のネットワーク事業で業界No.1、独自の地域ケアシステムを展開~

【ポイント】
・新型コロナショックの影響で、薬局での処方箋枚数が減少している。クリニックの科目によっては行かなくなり、定期的に通院する人は薬を長めにもらうようになった。枚数が減ると、薬局の収入も減少する。1Qはこの影響が大きく出たが、2Qの回復もまだ鈍い。2021年3月期下期からの戻り具合によって、当面の業績も変動しよう。

・医薬品ネットワークへの加盟件数が、6月末で5617件となった。薬局経営の健全性を確保しようと、中堅の調剤薬局の加盟が加速している。加盟件数は3期前+739件、2期前+1281件、前期+1455件となった。利益率が高いビジネスなので効果は大きい。今期も大幅増が見込めよう。競合も出ているが、当社の優位性は揺るがない。

・薬価・調剤報酬の改定の動きを見ると、2018年4月の改定は厳しかった上、医薬品卸との仕入価格交渉も不利に働いた。2019年10月に続く、2020年4月の改定はマイルドなものにとどまったので、本来なら今期の調剤薬局部門の業績はかなり好転するはずであった。それがコロナショックの影響を受けている。

・当社は医薬品の卸と調剤薬局を結ぶネットワークで業界No.1、医薬品の取扱高でも業界トップである。発注システム、在庫管理システム、レセプトデータ管理システムなど、自社開発によるネットワークシステムの提供で独自の強みを発揮する。これを活かして、医薬品流通におけるバリューチェーンで、新たなポジションを築こうとしている。

・中期4カ年計画では、ネットワーク部門の拡大を柱に、医薬品メーカーから卸、薬局、患者に至るサプライチェーンの効率化を通して、営業利益50億円を目指している。医薬品ネットワーク部門に加え、医薬品製造販売部門の利益貢献も高めるべく、自社ブランドのジェネリック医薬品の製造販売を強化している。

・課題は、調剤薬局部門の収益変動をいかに抑えていくか。地域包括ケアの中で、「未病・予防-医療-介護」を支える「かかりつけ薬局」への対応が勝負となる。医薬品ネットワーク部門を軸に、中期計画の営業利益50億円は数年遅れるとしても十分射程にある。加盟件数1万件が見えてくるにつれて、株式市場での評価も大きく高まろう。

目  次
1.特色 調剤薬局に独自のネットワークシステムを築く
2.強み 自社開発のシステムでサービス向上と効率化を推進
3.中期経営方針 地域薬局のネットワークで圧倒的トップを確立へ
4.流通改善 新たなプラットフォームによる企業価値創造に向けて
5.当面の業績 新型コロナの影響を乗り越えて
6.企業評価 医薬品ネットワーク部門を柱とした新たな連携効果に注目

メディカルシステムネットワーク <4350>
企業レーティング
株価
(2020年8月20日)
475円
時価総額 146億円
(30.6百万株)
PBR 1.53倍
ROE 3.2%
PER 48.0倍
配当利回り 2.1%
総資産 66964百万円
純資産 9418百万円
自己資本比率 14.2%
BPS 310.4円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2012.3 25410 1357 1314 518 20.0 3.75
2013.3 54827 2046 1912 756 29.1 8.0
2014.3 66181 2091 2019 668 27.7 8.0
2015.3 75548 2641 2540 885 37.1 8.0
2016.3 87715 3783 3860 1720 60.1 9.5
2017.3 88865 2113 2109 571 19.3 10.0
2018.3 93977 3163 3250 1022 34.5 10.0
2019.3 98232 1428 1501 462 15.3 10.0
2020.3 105241 1615 1560 -895 -29.5 10.0
2021.3(予) 103000 1300 1200 300 9.9 10.0
2022.3(予) 110000 3400 3300 1300 42.9 10.0

(2020.3ベース)
(注)2012.3期は決算期変更で6ヵ月決算。ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。09.9期で1:200、12年4月、6月に各々1:2の株式分割を実施。それ以前のEPS、配当は修正ベース。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/medelikarusisutemuneltutowa-ku202008.pdf
 

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム

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