今週は、23000円を守れるかどうか

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最新投稿日時:2020/08/17 18:25 - 「今週は、23000円を守れるかどうか」(みんかぶ株式コラム)

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今週は、23000円を守れるかどうか

著者:出島 昇
投稿:2020/08/17 18:25

先週の日経平均は、米株高、為替の107円水準の円安を受け4連騰で23000円台回復

 先週の予測は、今回はお盆をはさんでおり22500円水準を中心に一進一退の動きを想定しました。NYダウの上昇が続かなければ米国株式も上値が重くなり、日経平均の戻りも限定的となります。国内では先週は主力企業の4-6月期決算が予想以上に悪かったことで、米国株の大幅上昇に追随したのは週始めだけでしたので、今週は米国株式と為替の動きが日経平均の戻りの限界に影響を与えることになります。

 結果的には、米株式は堅調な動きとなり、さらに為替が106円水準から107円水準への円安基調となったことで、連休明けの3日間で合計919円の上昇となり、23000円台を回復し週末の14日(金)は23338円の戻り高値をつけました。一進一退としましたが、為替が予想より1円近い円安となったことで主力輸出関連株が買い戻されると同時に出遅れのバリュー株が買われトピックスが上昇しました。

 3連休明けの8月11日(火)は、前日のNYダウが追加経済対策への期待から△357ドルと大幅高となったことや、円安・ドル高も加わったことで△175円の22505円で寄り付き、一時△430円の22760円まで上昇し、終値は△420円の22750円と4日ぶりの大幅反発となりました。

 12日(水)は、前日の米国市場では3指標そろって反落となったものの、朝方は弱含んで始まったあとは、時間外での米株先物高を受けて、一時△124円の22874円まで買われ、前引けは△38円の22789円と小幅続伸でした。しかし後場になるとジリ高歩調となり、後場の大引けにかけては22800円台半ばで推移し、△93円の22843円と続伸しました。ハイテク株の上値が重くなり、出遅れていたバリュー株に買いが集まり、トピックスが△19Pと上伸しました。

 13日(木)は、前日の米国市場では、3指標そろって上昇し、S&Pは最高値に迫る動きとなったことで、日経平均は△279円の23123円で寄り付き、一時△449円の23293円まで上昇して、2月のコロナショック前の水準に戻り、投資家心理を好転させました。後場も高値圏での動きとなり、一時△472円の23316円まで上昇し、やや円高へ動いたものの△405円の23249円と3日続伸となりました。

 14日(金)は、前日の米国市場は、マチマチの動きでしたが、ナスダックが続伸したことで、日経平均はハイテク株が買われ△74円の23323円で寄り付き、△89円の23338円まで買われましたが、3日連騰のあとだけに利益確定売りで下げに転じる場面もありましたが、下値は限定的で△39円の23289円で引けました。この日のミニオプション8月SQ値は、23350円となりましたが、日経平均は△89円の23338円がこの日のピークで、その後、8月SQ値の23350円に一度もタッチすることなく終値は23289円でしたので、幻のSQ値となりました。このような場合は、SQ値を上に残した形ですので、フシ目として意識されやすいことになります。ただし、今回はお盆を含んでいたため出来高が細く、上値抵抗線としてはインパクトがあるとは言い難いので米株式が高く、為替が円安基調でれば上にぬけるのは難しくないといえます。但し、昨年の11月から今年の2月まで23000円台でのもみあいが長いので、この水準を突破するには何か材料が欲しいところです。

 
日本市場の引け後の14日(金)の米国市場は、経済指標は好悪マチマチの動きで追加経済対策を巡る与野党の交渉は行き詰まりとなったことで、上値の重い展開となり、NYダウは△34ドル、ナスダックは▲23P、S&Pは▲0.5Pとほぼ変わらずの動きでした。シカゴ日経先物は▲140円の23140円でした。

今週は、23000円を守れるかどうか

 今週は、先週23000円台を回復し、6月以降続いていた22000~23000円のボックス相場を抜けたことで、さらなる上昇を期待したいところですが、その上には昨年11月から今年の2月まで23000~24000円のもみ合いの中で23200~23600円までのもみあいが多いので、一気に上にぬけるには海外要因である米株式の上昇や、さらなる円安が期待されることになります。8月になってからの上昇は、米株式の上昇と為替が1ドル=104円水準から107円水準まで一気に円安となったことがあります。その要因を受けて今回の決算は先週末の14日に一巡しましたが、予想よりも悪かったにも係わらず上昇となっています。企業決算の状況からみると発表前までは4-6月期収益を底とする見方が多かったのですが、その見方も後退しており、国内のウイルス感染拡大がそのまま続くようだと景気回復懸念がさらに後退し、目先、上値を試すのは難しくなるかもしれません。その場合は23000円を守れないかもしれません。ただ、日本株式は米国株式に連動する動きとなっていますので、米国株高、ドル高傾向が続けば、まずは23000円台を固めて24000円に向かうことも想定されます。そのアメリカですが、トランプ大統領が追加経済対策で大統領令で署名したものの民主党、共和党の合意ができず、9月に延期されているので目先は一服の可能性があります。又、先週の週末の14日(金)のミニオプションの8月のSQ値は23350円となり、その後の日経平均の高値は23338円となって一度もSQ値にタッチせず「幻のSQ」となって、この23350円が目先のフシになる可能性もあります。

 本日17日(月)は、先週末の米国市場がマチマチだったことで、▲100円の23189円と安く寄り付き、その後もジリ安となって安値圏で推移し、後場も安値圏で維持し、一時23068円まで下げましたが大引けは▲192円の23096円とかろうじて23000円台を守って引けました。

出島式ズバ株投資情報ブログ
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(指標)日経平均

 先週の予測では、前週の米株式の上昇に週前半しか追随できず、その後は3日連続安となったことで、お盆を含めた週になることもあり、コロナ感染拡大もあって22000円台での一進一退の動きを想定しました。

 結果的には、米株式は堅調で、その上に為替が104円水準から一気に107円水準までの円安へ急回復したことや出遅れていたトピックス銘柄が買われ、8月11日(火)に△420円の22750円となって短期の買転換となり、23000円台を回復しました。週間を通しては、△959円の上昇で終値は23289円と約半年ぶりに23000円台乗せとなりました。

 先週は、前週に続いて大幅上昇となり、2週間で約1500円の上昇となりました。上昇の主な理由は米株の上昇、為替の円安が考えられますが、為替は1ドル=104円水準から107円水準までの円安進行となりましたので、当然の結果だといえます。6月から続いていた22000~23000円のレンジを上にぬけました。しかし。このまま上昇するのは厳しいと思われます。1つは、昨年11月から今年の2月までの23200~23600円までのもみあいがあり、先週このもみあいに入ってきたところです。23600円を超えれば24000円水準が見えてきます。国内ではウイルス感染拡大が続いており、拡大が続くようであれば経済回復の後退懸念から23000円が守れなくかるかもしれません。
 

 

(指標)NYダウ

 先週の予測では、追加の経済対策を巡る共和党と民主党の交渉の行方や米中対立の激化懸念が高まれば、ハイテク株が重しとなってNYダウの上値も重くなってくるとしました。

 結果的には、週前半は軟調だったものの、8月12日(水)の7月の消費者物価指数が予想を上回り、3指標そろって上昇し、S&Pは最高値に迫る動きとなりました。NYダウは一時28043ドルと28000ドル台乗せとなりましたが、その後は上値の重い展開でした。

 今週は、28000ドル水準を上値にもみあう展開となりそうです。28000ドルを超えていくには、追加救済策が期待されてますが、トランプ大統領が一方的に大統領令で署名した救済策は共和党、民主党の溝が埋まらず、9月以降に持ち越される可能性が高まりました。ウイルス感染拡大の収束は見られず、経済回復の後退が懸念されます。ただし、FRBは当面大規模な緩和を継続する見通しですので、相場の下支え要因になります。米中対立の激化懸念は先週に入り今までにない量の米農産物を購入しており、中国はさらなる対立を激化させる意図はないとの見方がでています。
 

 

(指標)ドル/円

 先週の予測では。米株式は目先上値の重いところへきており、ドルが買われ続ける可能性は低く、長期金利も10債利回りは0.5%のフシ目に接近していることで、長期金利も上値も重いとし104~107円としました。

 結果的には、トランプ大統領の追加救済策で大統領令に署名したことを受け、景気見通しが改善して長期金利の上昇を意識してリスク選考的なドル買いが優勢となりました。週初めの106円水準から週末の107円水準まで約1円の円安進行となりました。

 今週のドル・円は、伸び悩むことになりそうです。米国の追加経済対策の規模を巡って、先日、トランプ大統領は一方的に大統領令に署名し期待が高まりましたが、民主党と共和党の間の溝は深く、交渉が難航して9月以降に引き伸ばされました。ドルの買い戻しが一服となりそうです。
 

 

配信元: みんかぶ株式コラム

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