再度注目される企業
先月23日に、同社は業績予想の下方修正を発表し、2020年3月期の営業利益を1500億円から1400億円(前年比8%増)とした。株価は、この発表時の15800円近辺から、一旦13700円程度まで下落したが、その後、持ち直しの気配がある。
株価が底値をつけた2月3日の直後、2月4日に日経新聞で同社がEV(電気自動車)関連で2000億円を投資する、という記事を掲載し、株価は反発に入った。日本電産が投資するのは、EV向けの駆動モーター。EV部品としては、畜電池と並ぶ主力部品で、今後の成長が見込まれる。同社では2021年をメドに大連で新工場を立ち上げるとした。
また、5G向けには通信機の冷却装置の開発を行っており、この関連企業としても評価ができる。
同社はここまで永守氏のカリスマ性で伸びてきた企業だが、規模が拡大するにつれ、永守氏は集団指導体制への変更を試みたが、これがマネジメントを混乱させた感がある。しかし今回、次期社長として指名された関氏は、日産で次期社長と言われた人物であり、中国での社長経験もある。近時、同社の露出がまた増えつつあり、再度注目される企業となりそうだ。