今週の日経225予想 スピード調整の展開か 高値警戒感も(12/16週)
【先週の日経225の動向と今週の主要イベント】
先週の日経225(TFX)は大幅続伸。週初23,445円で寄り付いた日経225は、週半ばまで23,500円を上回ることができませんでしたが、12日(日本時間13日)に米中通商協議が大筋合意と報じられたことに加え、英国の総選挙における出口調査で与党が過半数を大幅に超える議席を獲得するとの予想が報じられたことで、リスク回避姿勢が和らぎ一時24,008円まで上昇。23,857円で引けました。
先週はFOMCやECB理事会、英総選挙、米中通商協議の第1段合意など今月12月の中でも最も注目されるイベントが目白押しでした。
FOMCにおいては、政策金利が据え置かれ、利下げなど今後の金融政策の変更は、ドットチャート(金利見通し)から当面おこなわれないと読み取れます。
ECB理事会は、ラガルド総裁が初の会合となり、初デビューとなる理事会後の記者会見では、「タカでもハトでも無く、フクロウを目指す」「来年から金融政策の包括的なレビューを始める」「レビューは2020年内に終えることを目指す」などと発言しています。
英国の総選挙においては、与党保守党が全議席数650議席のうち、過半数超の326議席を超える365議席獲得。一方、最大野党の労働党は203議席となりました。
今後の争点は1月末までのEU離脱となりますが、EUとの合意ができるかどうかに関心が集まります。
今週の主な経済指標は図の通りで、引き続き各国の経済の先行きに注目です。また、米中の第一段階の合意についても、トランプ大統領が言及する中国の500億ドル分の米農産物輸入など、中国側からは明確にしていない部分などもあり、引き続き、第一段階の詳細と両国の署名まで目が離せません。
【日経225(TFX) 週足 チャート】
週足からは、トレンド系指標は上昇傾向継続も上値は重いと読み取れます。
移動平均線は上から順に13週MA(22,925円)、26週MA(22,084円)、52週MA(21,672円)でいずれも上向き、且つ、価格はその上側に位置しており、上昇トレンドと読み取れます。
しかしながら、価格は26週移動平均線のエンベロープ(期間26、乖離率10%、上部バンド24,293円、下部バンド19,876円)の上限に近く、ストキャスティクスは%D(95%)、Slow%D(93%)と過熱感が出ています。
更に、移動平均線乖離率(26、52)は、長期26週が先週110.47、今週も110.41と移動平均線を10%上回る水準となっており、こちらも高値警戒感が出ておりまます。
一通りの重要イベントを通過しクリスマスムードも漂い始める時期となり、当面はスピード調整や一旦の下押しを予想します。
【日経225(TFX) 日足 チャート】
昨年10月以来となる高値を更新していますが、日足チャートを見ると高値警戒感が漂っています。
トレンド系のテクニカル指標は、200日移動平均線(21,824円)が上向き、一目均衡表も基準線(23,362円)、転換線(23,473円)、雲(上限:22,797円、下限22,067円)が上向きで、価格はその上側に位置しており、遅行スパンも日々線の上側にあるため、上昇傾向にあると読み取れます。
オシレータ系のストキャスティクスは%D(92%)、Slow%D(87%)ともに80%を超えており、過熱感が出ています。
そのため、短期的な売買戦略としては、24,000円をバックに戻り売り。目先のサポートは23,500と考えます。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。チャート画像を拡大したものを、フジトミ公式ツイッター「
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フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
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