23700円近辺までの上昇を演じる可能性がある
先週、日経平均株価は下落したとはいえ、①長い下髭をつけており、②25日移動平均線の上に浮上し、③11月1日から5日にかけて存在したマドを埋めた。このテクニカル的な3つのポイントに加え、9月の決算関連の発表が終わり、企業が一定の「禊」も済ませたことで、投資家のプレッシャーは少なくなってるだろう。
需給面では、ヘッジファンド関連の売りを警戒する時期ではあるが、以前ほどの影響は無いはずで、指数中心の上昇も考えられる。
また、週末にはブラックフライデーと言われる米国の消費イベントがあり、米国市場で人気の商材を持つ銘柄が注目されるなど、明確な材料も存在する。任天堂やソニーなどのゲーム関連銘柄などを中心に注目されるだろう。
不安要因は、米中貿易摩擦と香港問題が中心となる。米中貿易問題は、今年中に第一回の合意ができるかどうかが焦点だ。この是非は誰にもわからないところだが、今週はこれについて決定的な話は出ないだろう。香港問題はさらに偶発的な要素が多く、どう動くか事態は流動的だ。
いずれにしても、日経平均が下落した場合のメドは、22400円程度の水準にある。そこが防衛できれば、上昇局面の中の1シーンだと割り切ることができるだろう。逆に22400円を大きく割るような事態が生じれば、年内の見通しを悲観的な方向へ見直す必要が出てくるだろう。