先週から「米長短金利逆転」あるいは「逆イールド」(現在は解消されています)の文字を目にする機会が増えてきました。一般的に長短金利逆転は景気後退の予兆とされています。ITバブル崩壊・リーマンショック時にも見られた現象です。ただ、ここで気をつけなければならないのは、長短金利逆転=すぐに市場が荒れると言うことではないこと。ここから、イールドカーブが立って来るときに要警戒というのが過去のケースから学んだことだと言うこと。そこがこれからの債券市場の注意点であることをまずはお伝えしておきます。
●アナログチャートのその後
私が目先、気にしているのは、前回の当欄でもご紹介したアナログチャート。今年の米株の動きが98年時と類似しているというもの。では、その後の動きは?というと、下記のチャートをご確認ください。依然として98年相場と類似した動きが続いていることを確認できます。そして、本日より注目のイベントがスタートします。まず21~22日:日米閣僚級会議、日本時間23日午後11時にはジャクソンホールでパウエル議長の講演、24~26日フランスでG7が開催されます。とりわけ、市場の関心が高いのは、パウエル議長の講演です。現在の市場は、9月のFOМCで追加の利下げが織り込まれていますが、仮にパウエル議長の講演がタカ派的なものとなった場合、米株は下げに転じることが予想されます。もし下記アナログチャートの形状を今年も辿るならば、米株の下げが大きくなる→リスクオフの動きに繋がる可能性があり、要警戒の時間帯に入ってきていると考えます。過去幾度となくジャクソンホールの講演をきっかけに、相場が崩れたことが脳裏をよぎったのは、私だけでしょうか。
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