■50日線抑えられたドル円:米経済好調の裏に潜む懸念材料とは?

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最新投稿日時:2019/07/13 11:45 - 「■50日線抑えられたドル円:米経済好調の裏に潜む懸念材料とは?」(平野朋之)

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■50日線抑えられたドル円:米経済好調の裏に潜む懸念材料とは?

著者:平野朋之
投稿:2019/07/13 11:45

107円ミドルを割り込むようであれば・・・

いつもお世話になっております。
トレードタイムの記事をご覧いただき有難うございます。


■先週はパウエル議長の議会証言で世界景気の減速や米中貿易問題に対する「不確実性」を理由に利下げへの正当性を発言し、月末に開催されるFOMCでの予防的利下げが現実味を帯びてきたことで米ドルの売り圧力が強まり、107円で再突入しました。


■今週は以下のことに注目しています。

・ 各連銀総裁の発言

・ 強弱入り混じる米経済指標
NY連銀景況指数・フィラデルフィア連銀景況指

・ 鉱工業生産・小売売上高・住宅着工件数

・ 17日のG7財務省・中銀総裁会合


■まず、今月末のFOMCを前に各連銀総裁の発言は手掛かりになります。

利下げが催促される中で、年末までの利下げ回数を含め、世界経済減速に対する不透明感をどうみているのか・・。

また、米経済が好調を示す中、史上最高値を記録する株価指数、記録的な雇用増であるが、物価水準はいまだ到達していないことをどのように解釈しているのか・・。

いずれにしても利下げに対する正当性をコメントしてくる可能性があるので、その意味では米ドルの売りが先行しやすい環境にあるのではないかとみています。


■次に、先週の米CPIやPPIは予想を上回り、現状の米経済が好調であることが示されました。
しかし、先日の製造業がらみの景気指数は下り坂になっており強弱入り混じる展開となっています。
今週は、上記に司祭する景気がらみの指数が目白押しなので、NYタイムには注目です。



■最後は、今週17日に開催するG7に注目です。

特に、先日のデジタル課税を可決させた仏国と米国との対立がほぼ確実です。

その意味ではユーロ圏に対する追加関税を課す可能性も否めません。ヘッドラインには警戒したいです。

これ以外にもトランプ大統領からの発言、交渉継続している米中通商協議の行方、現段階では何の進展もなく、前回の首脳会談でも中国サイドは米国の農産物輸入を拡大する約束も果たしておらず、今後このようなことが継続するとなると、伝家の宝刀「第四弾追加関税」を出す可能性もあるので油断できない状況です。


■最後に、ドル円のテクニカルです。

日足チャート上では、109円を狙いに行きましたが、その後の上昇は失敗に終わっています。

移動平均50日線でしっかりとブロックしている感じがみえます。

また、先週末の大陰線に対してその前日の下ヒゲが長い陰線のヒゲ部分を
すべて覆いかぶさるようなチャートとなっていて、この型は一般的にも「下値示唆」となっています。

■もし、107円ミドルを割り込むようであれば、前回の安値106.78円(6月25日)を再度、割り込む可能性があります。

週足でも上ヒゲ陰線と後味悪く、売り優勢とみています。
107.50円レベル(逆指値)での売りを想定しています。

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想

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