■7月8日(月)■上昇期待が高まるが、パフォーマンスには差が出る環境

\ あなたにピッタリの銘柄がみつかる /

みんかぶプレミアムを無料体験!

プランをみる

最新投稿日時:2019/07/08 08:34 - 「■7月8日(月)■上昇期待が高まるが、パフォーマンスには差が出る環境」(堀篤)

お知らせ

読み込みに失敗しました。

しばらくしてからもう一度お試しください。

重要なお知らせ すべて見る

■7月8日(月)■上昇期待が高まるが、パフォーマンスには差が出る環境

著者:堀篤
投稿:2019/07/08 08:34

22000円にタッチする可能性

 日経平均株価は、今週、22000円にタッチする可能性がある。ポイントは、10日深夜に行われるパウエルFRB議長の会見にある。先週末に発表された米国雇用統計は、市場予想よりも強い数値(非農業従事者、予想+16万人に対し、+22万4千人)となり、利下げ期待の低下により、NY市場は小幅下落(−43.88ドル)となった。注目されるのは、この下落幅の小ささだろう。その要因は、10日に予定されているパウエル議長の会見を聞いてみたい、という市場の期待感からだと言える。
 前回のコラムでも少し触れたように、先月から、市場のパウエル議長への評価は一変している。6月の会見では、これまでと異なり、市場に気を遣った発言が目についたからだ。トランプ氏は相変わらず厳しい言葉を吐いているが、市場は彼の変化を大きくプラスと捉えている。今回は、会見前の10日までその期待感が市場を押し上げ、期待通りの会見であれば、さらに上昇する可能性が高まる。
 狙い目は米国関連か、消費税増税の影響が少ないIT関連、非中国・韓国関連銘柄に絞るべきだろう。銘柄によって、パフォーマンスには大きな差が出そうだ。

 国内では、参院選に本格的に突入するが、その後に来る対米交渉も気になる。材料としては結局ニュートラルだと考えるべきだろう。経済産業省も他省庁も、しばらくは対米戦略に集中する必要がある。
 一方で、不透明感が強いのは、香港を含む中国と、韓国だろう。米中通商交渉の再開で、材料的にはプラスのはずの中国情勢だが、政情不安が表面化しつつある。その一つは、香港情勢で、一連のデモへの対応を通じて、現行政長官であり、親中派の林鄭氏はすでに行政能力を失っている。ここに大きな弾圧が加えられれば、天安門を連想させる事態となり、中国発の市場混乱がもたらされる危険性がある。
 この不安のさらに奥には、習近平氏の健康不安説がある。米国のコンサルタントらによれば、この問題はすでにいつ表面化するかは時間の問題であり、問題は、後継者を巡る共産党内の混乱と政争の勃発リスクにあるという。共産党の統制が崩れれば、米中交渉への影響はもちろん、景気指標などにも影響が現れる恐れがある。
 中国を市場とする消費関連銘柄は、日本国内の消費税増税の影響見極めも含め、一旦見送られやすい環境にある。

 韓国への経済制裁的な情勢にも注意が必要だ。経済全体への影響は軽微だが、個別銘柄でこれまで韓国関連としてはあまり知られなかった半導体関連銘柄、JSR(4185)、関東電化(4047)、ステラケミファ(4109)といった銘柄は、今後の対韓情勢への見極めが必要となるだろう。
堀篤
日本マネジコ、東京スコットマネジメント代表取締役
配信元: 達人の予想

みんかぶおすすめ