今週の日経225予想 FOMCはドット・プロットの変化に注目(6/17週)
【先週の日経225の動向と今週の主要イベント】
先週の日経225(TFX)は小幅反落。週初は米国の利下げ期待の高まりにより21,255円で寄り付いた日経225は21,383円まで上昇。その後は材料難により上値が抑えられる展開となり、21,094円で引けました。
今週は18-19日にFOMCがあり日本時間20日の午前3時に政策金利が発表されます。これまでの米株式は利下げ期待の高まりによるところも多く、今回のFOMCでの利下げはないとみられるものの、「金利見通し(ドット・プロット)」が前回からどのように変化してくるのかが最大の注目点となります。
なお、CMEのFedwatchを確認すると利下げ確率が85.9%(6/17現在)となっており、マーケットは7月の利下げを織り込んでいますが、これまでFedが金融政策を変更してきたタイミングは、3月・6月・9月・12月のFOMC(声明文・会見・金利見通し・物価・経済見通しなど全て揃っているFOMC)ですので、個人的には7月の利下げには懐疑的です。
また、20日には日銀金融政策決定会合がありますが、金融政策の変更はないと考えられます。そのため、黒田総裁の会見に注目しています。
その他、今週は主要国のCPIなども多く発表され、18日にはイギリスの第2回投票、来週のG20に向けて引き続き米中動向からも目が離せません。
【日経225(TFX) 週足 チャート】
日経225(TFX)の週足チャートです。
移動平均線は上から順に52週MA(21,851円)、13週MA(21,565円)、26週MA(21,253円)となっており、やや下向き。
相場は昨年末の安値19,029円から今年の高値22,525円までの61.8%戻しとなる20,364円を目途に先週下落し、反転して推移。50%戻しとなる20,777円を上回り、先週お伝えのとおり38.2%戻しとなる21,190円や26週MAを今週になって辛うじて上回りましたが、やや上値の重い展開での推移となっています。
ストキャスティクスは反転気味ですがスピード調整と見ており、各移動平均線の傾きと価格の位置関係から中期的な売買戦略としては、13週移動平均線が位置する21,565をバックに戻り売りを考えています。
【日経225(TFX) 日足 チャート】
日経225(TFX )の日足チャートです。
200日移動平均線がやや下向きで、価格は200日MAや一目の雲の下側に位置しています。基準線を上回ってはいますが、相場の方向性を示す基準線自体も下向きとなっているため、短期トレンドは下を示唆しています。ストキャスティクスは買われすぎの水準にあり、一目の雲のねじれも確認できるため、ここからは相場の変化日(転換・延長・加速)になりそうです。
目先のレジスタンスは先週の高値21,383円、その上は一目の雲の下限(21,700円前後から下落)で戻り売りを考えたいところです。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
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