2018年5月以来となる、約1年ぶり
6月14日からビットコインの上昇に転じたビットコインは、15日に90万円を回復。その後も上昇の勢いが衰えることなく16日の午後に急騰し100万円台を突破。2018年5月以来となる、約1年ぶりの価格となりました。
この上昇の背景には、直近の3つのニュースがあると思われます。
1.バイナンスが英ポンドのステーブルコインを開発
2.ビットメックスとクリプトコンペアが機関投資家向けに仮想通貨先物データを提供
3.Bakktのユーザーテスト開始報道
これらのニュースは、ビットコインが85万円前後で推移している時に報じられ、そこから底固めを行い上昇に転じることとなりました。
それぞれのニュース内容を解説していきます。
バイナンスが英ポンドのステーブルコインを開発
以前より話題になっていた大手取引所バイナンス(Binance)のステーブルコイン。これが近く発行される模様です。
バイナンスの最高財務責任者(CFO)であるウェイ・ジョウ(Wei Zhou)氏は、ブルームバーグとの電話インタビューにおいて「数週間から1、2カ月以内にプラットフォーム上で発行する予定」だと答えました。
時価総額が3000億円ほどあるテザー(USDT)は、4月にテザーの準備金を不正利用しているとしてニューヨーク州判事により訴追され、ステーブルコインの地位が危ぶまれています。次なるステーブルコインの登場が大手取引所から発行されるとあり、それなりの時価総額が期待できることとなります。仮にテザーの10分の1程度であったとしても、LSKやOMGと同じ規模の仮想通貨が生まれるインパクトが大きいことは間違いありません。
なお、バイナンスコイン(BNB)の時価総額はは5000億円程度あります。
ビットメックスとクリプトコンペアが機関投資家向けに仮想通貨先物データを提供
世界最大の仮想通貨レバレッジ取引所であるビットメックス(BitMEX)が、機関投資家向け仮想通貨先物に関するデータを提供すると発表しました。
仮想通貨デリバティブ取引で最大の取引高を誇るビットメックスが機関投資家向けにサービスを開始したということで、仮想通貨先物市場が大きく前進するのではという思惑が高まります。
また、クリプトコンペア(Crypt Compere)は、仮想通貨データとインデックスを手がける大手プロバイダーです。
6月10日にビットコインが急騰の原因は、この報道ではないかとも言われています。
Bakktのユーザーテストが7月に
ニューヨーク証券取引所の親会社であるインターコンチネンタル取引所が手がけるバックト(Bakkt)が、ビットコイン先物のユーザー受け入れテストを7月22日から開始すると発表しました。
5月にビットコインを80万円台から90万円台へ急騰させたバックトの先物取引の開始報道。これがいよいよ間近に迫ってきました。この商品は、ビットコインの現物を買い付ける設計となっていることから、ビットコインの大きな上昇理由になるとされています。
この他にも、韓国の大手銀行がカストディー業務を開始したり、ライトコインの半減期が近づき、アルトコインの循環物色となっており、仮想通貨市場は好調です。
日本の取引所も4月5月の盛り上がりで、大きく口座数を伸ばしていることから、今後も強い動きとなるのではないでしょうか。