下値不安を感じながらも戻り相場への期待

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最新投稿日時:2019/06/08 12:06 - 「下値不安を感じながらも戻り相場への期待」(平野朋之)

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下値不安を感じながらも戻り相場への期待

著者:平野朋之
投稿:2019/06/08 12:06

108円割れでは下ヒゲ形成


いつも記事をお読みいただき有難うございます。


■週末の月一イベントである雇用統計に関して、非農業部門雇用者数が10万人を下回ったことで年内の利下げ期待が更に強まったことで、株高ドル売りとなりました。そのことで一時108円を下回る場面があったものの、メキシコとの合意期待で下値からは切り上げ108円前半で終了しています。

さて、今週のポイントとなるのが、10日から関税発動予定だったメキシコとの交渉が合意したことで関税に関しては無期限停止となりました。
そのことで過度なリスク回避が抑制されることで一旦、戻り場面が優勢になるのではないかとみています。

■これまで米中貿易戦争が長期化する中、メキシコとの衝突が現実となることでの衝撃は世界的に見ても景気は下火になることは確実です。

その意味では今回の合意は一旦、意気消沈といったところでの安心感、そして相場としては踊り場を作る感じになるのではないかと思います。

■しかし、米中問題に関しては今月末の大阪でのG20で決着をもくろんでいるトランプ大統領ですが、正直現段階では進展は全くないとみています。

双方とも今回の交渉に関しては「妥協」とか「譲る」といった文言は一切無く、単なる貿易問題以上にやはり「覇権」が一つのテーマになっていることから、そんな簡単に決着つくとは正直思えません。

■トランプ大統領による「ファーウェイ潰し」も材料の一つですが、中国サイドの反米感情は日増しに強まるのではないかとみています。
また、米ロ軍艦が衝突寸前で、ロシアサイドも反米感情が今後むき出しになる可能性もあり、地政学リスクとしても売り材料が強まる恐れがあります。


■また、FRBの利下げ期待に関しても今回の雇用統計で更に強まりました。FF金利先物市場に関しては既に3回の利下げを見込んでいる異常事態になっています。

株式市場に関しても利下げを織り込んで上昇しています。

しかし、期待先行が今後の重しにもなりえるので油断できない状況です。


■最後にドル円のテクニカル面です。

日足チャートでは108円割れでは下ヒゲをつけ底堅さが見えます。

その意味では一旦戻りを見たいところですが、「目先は」109円が一杯の可能性があります。

週足でも3週連続陰線になったことで、もし・・・、先週の安値(107.81円)を下抜け、107.50円を下回るようであれば、106円台も見えはじめ戻りも鈍くなりそうです。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想

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