今週の米ドル/円予想 30-31日の経済指標に注目(5/27週)
【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】
先週の米ドル/円は反落。週初110.070で寄り付いた米ドル/円はトランプ大統領がファーウェイに対する規制を一時的に緩和する方針が伝わると、株高や金利上昇に伴って米ドル円も一時110.685まで上昇しましたが、その後は、米中の通商問題における両国の対立激化が懸念され、110円を割り込んで上値の重い展開で推移し、109.310で引けました。
4日間続いたトランプ大統領の訪日も27日まで。午後には、共同記者会見が行われる予定です。
ただし、トランプ大統領はツイッターで「Great progress being made in our Trade Negotiations with Japan. Agriculture and beef heavily in play. Much will wait until after their July elections where I anticipate big numbers!(日本との貿易交渉は大きく進展しました。農業と牛肉が重点的な対象となっています。日本の7月の選挙後まで多くを待つことになるだろうが、そこでは大きな数字を見込んでいます!)」と伝えており、今回の訪問で具体的な内容は出ないものと思われます。
また、一方でトランプ大統領のツイートにおいて7月の選挙(their July elections)が複数形となっていることから、一部では衆参同時選挙になるのではないかという見方がされています。
なお今週の主要経済指標は図のとおりです。週末、30日から31日にかけて米中の経済指標が集中しており、これらの指標に注目しています。
【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
米ドル/円の週足チャートです。
先週は一時110.685まで上昇した米ドル/円ですが、週足の26週移動平均線に上値を抑えられる形となり、3つの移動平均線の下側での推移が続いています。
各移動平均線はそれぞれ26MA(110.635)、13MA(110.798)、52MA(111.213)となっており、引き続きこれらの水準は強いレジスタンスとして意識されます。
また、当面の上値抵抗は3月の安値水準で去年8月末にも安値となった109.70。下値支持線は先々週の安値109円丁度付近で、これを下回るようであれば108円程度まで下落する可能性もあります。
【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
米ドル/円の日足チャートです。
先週の米ドル/円は一目均衡表の雲の下限に沿うような形で上昇したものの、一目の基準線に上値を抑えられる形で下落。ストキャスティクスも再度下落基調となっています。
短期的には、転換線の位置する109.10をレジスタンス、先々週の安値109.015をサポートとして見ていますが、ストキャスティクスが弱気となっていることから、買いは様子見。戻り売りを考えたいところです。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
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