今週の日経225予想 やはり注目は米国と中国(5/27週)
【先週の日経225の動向と今週の主要イベント】
先週の日経225(TFX)は小幅続落。週初21,360円で寄り付いた日経225(TFX)は、1-3月期GDP(前期比年率、1次速報)が+2.1%と市場予想の-0.2%を大幅に上回ったことがポジティブサプライズとなり21,512円まで上昇したものの、その後は米中の通商問題で両国の対立激化が懸念され、上値の重い展開で推移。一時21,000円を割り込んで20,882円まで下げる局面もありましたが、週末は引けにかけて値を戻し21,182円で引けました。
4日間続いたトランプ大統領の訪日も27日まで。午後には、共同記者会見が行われる予定です。
ただし、トランプ大統領はツイッターで「Great progress being made in our Trade Negotiations with Japan. Agriculture and beef heavily in play. Much will wait until after their July elections where I anticipate big numbers!(日本との貿易交渉は大きく進展しました。農業と牛肉が重点的な対象となっています。日本の7月の選挙後まで多くを待つことになるだろうが、そこでは大きな数字を見込んでいます!)」と伝えており、今回の訪問で具体的な内容は出ないものと思われます。
また、一方でトランプ大統領のツイートにおいて7月の選挙(their July elections)が複数形となっていることから、一部では衆参同時選挙になるのではないかという見方がされています。
なお今週の主要経済指標は図のとおりです。週末、30日から31日にかけて米中の経済指標が集中しており、これらの指標に注目しています。
【日経225(TFX) 週足 チャート】
日経225(TFX)の週足チャートです。
先々週、先週と21,000円も割り込む展開となりましたが、週足終値ベースではこれを回復しています。
各移動平均線は、それぞれ下向きで上から52MA(21,960円)、13MA(21,665円)、26MA(21,268円)となっており、現在、価格は26MAに上値を抑えられる形となっています。
これらの移動平均線を上回ることができるかどうかが、再度上昇トレンドに乗れるかどうかを判断するチャートポイントとして考えていますが、ストキャスティクスが下向きで50%を割り込んできているため、メインシナリオは52週移動平均線をバックに戻り売りです。
【日経225(TFX) 日足 チャート】
日経225(TFX )の日足チャートです。
200日移動平均線(21,866円)がやや下向きで、価格はその下側に位置しており、先週末から今週にかけては、一目均衡表の雲の下限に上値を抑えられる形で推移しているため、弱い印象ですが、雲の下限が徐々に切りあがっているため、週中にかかて上値を試す展開があるかもしれません。
なお、21,500円に一目の基準線が位置しており、これが目先のレジスタンスとなりそうです。
先週の安値は、2番底となっている可能性もあり、21,000円を上回ることができれば、ダブル・ボトムとなる可能性があります。
一方で、先週の安値20,880円を割り込むと概ね21,000円から21,500円でのスピード調整が終了し、20,300円から20,800円の価格帯に移行しやすいものと思われます。
なお、週足チャートでお伝えのとおり中期的には弱気で見ており、当面は雲の下限や基準線をレジスタンスに戻り売りがメインシナリオです。
このコメントは弊社チーフテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
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