ビットコインはこのまま上昇するのか?過去の値動きとイベントから探る
春は仮想通貨が盛り上がる季節
4月になり息を吹き返したように動意している仮想通貨市場。
日本では3月から仮想通貨市場にとって良い材料が重なりました。
・国内での仮想通貨に関わる新規法案の策定
・2017年3月以降に業務を始めたみなし業者の登録
・仮想通貨のレバレッジ取引が金融商品への移行が決まる
ヤフーグループの仮想通貨取引所であるTAOTAOが新規口座開設を開始したことも明るいニュースです。
こういったニュースを受けて、筆者の周囲のFXトレーダーの多くも仮想通貨へのトレードに移行してきています。
振り返ってみると、過去3年間において4~7月はビットコインが上昇する傾向にあるようです。
主なイベントと値動きは以下の通り
2016年:ビットコインの半減期により 5万円 → 8万円
2017年:日本で仮想通貨ブームが到来 12万 → 36万円
2018年:ブラックロックが仮想通貨市場に参入との報道 68万円 → 108万円
いずれの年も、50%以上もの上昇を記録しています。
また、毎年この5月には世界最大の仮想通貨・ブロックチェーンイベントであるコンセンサスが開かれることもあり、地合いが良くなりやすいのではないでしょうか。
そこで今後数カ月のイベントに目を向けていきましょう。
ワールドブロックチェーンサミット2019
日程:4月25日(木) 〜26日(金)
開催場所:台湾
世界10都市以上で開催される業界のサミットのひとつ。世界中のブロックチェーン専門家や企業とユーザーをつなぎ、企業や政府の事例紹介、パネルディスカッション、展示会などを行います。出席者は1万5000人以上となり、ゲストスピーカーは500人以上が招かれます。著名な投資家であるジョン・マカフィー氏やティム・ドライパー氏なども参加されます。
ビットコインキャッシュのハードフォーク
ビットコインキャッシュは、2018年11月にビットコインキャッシュとビットコインSVにハードフォークしました。
いわゆるオリジナルの方はビットコインキャッシュABCとも呼ばれていますが、こちらの仮想通貨のハードフォークが行われます。
ハードフォークと聞くと、分裂すると思う方もいるかと思いますが、今のところ反対するマイナーはいないようで、争いがなくアップデートされるようです。
コンセンサス2019
日程: 5月13日(月)~15日(水)
開催場所:ニューヨーク・ヒルトン・ミッドタウン
世界最大の仮想通貨ニュースメディアであるcoindeskが主催する世界最大の仮想通貨・ブロックチェーンイベントであるCoinsensus 2019。米大手取引所のコインベースCEOなどの著名な起業家や、投資家、リップルのCTOや暗号技術のコア開発者から学者などがブロックチェーンと暗号の将来を探究し、議論する世界的な会議です。
スピーカーには米証券取引委員会の委員長や大手金融のフィデリティの投資部門トップなどの要人が登壇します。
毎年、この時期になると参加を表明しているプロジェクトに関係する仮想通貨が盛り上がる傾向にあります。
日本からは、金融庁の高梨佑太氏がスピーカーとして出席しています。
また、5/9~17はブロックチェーンウィークとよばれ、付近では16ものカンファレンスやサミットが開催されます。
仮想通貨の新しい法案が成立
3月に仮想通貨に関する新たな法案が閣議決定されました。
これにより仮想通貨の正式名称は「暗号資産」となり、インサイダー取引はこれまで以上に厳しく規制され、デリバティブ取引に関しても枠組みが決まることとなります。
レバレッジ取引は金融商品となることが確定的となっており、これにより2020年には税率も20%となるとみられています。
現在、国内の交換業者の最大レバレッジは25倍となっていますが、法案が成立すると施行前に業界基準となっている4倍になるのではないでしょうか。これにより、取引量の減少と流動性の悪化と交換業者に悪影響を与えると思われます。
閣議決定の前に十分に議論、調整していると思われますので、6月には成立が見込まれます。
ライトコイン(LTC)の半減期
日程:8月6日(火)前後
2019年に最も注目度が高いのはライトコイン(LTC)と言っても良いでしょう。1月には匿名技術であるBEAMとの提携により、年初から価格は3倍程度に跳ね上がりました。そのライトコインが2回目の半減期を予定しています。
半減期とは、マイニングにより得られる報酬が半分になることを指します。マイナーからの売り圧力が半減し、供給量が減るため希薄化のような状態になり、価格は上昇しやすくなります。
2016年のビットコインや2017年のモナコインの半減期では価格が大きく上昇したために、投資家の多くが半減期前に買いたいと考えているようです。
まとめ
上で書いた通り、春はこれから仮想通貨の明るいイベントがあります。
また、中国では雨季に入るために水力発電が盛んになり、マイナーが有利になります。大手マイナーであるビットメインは、3月21日に今夏の中国で予想される電力コストの低下を見越して、マイニング事業に80億円以上の投資を行ったと報じられています。
また、4月に入り同社の販売した新しいマイニングマシンは即完売なるほどの人気だったそうです。
仮想通貨市況が悪い時は、マイニングマシンの価格は下落する一方ですが、即完売ということは市況が良い、または今後に期待を持っているということでしょう。
また、大手取引所のバイナンスが発行する取引所トークンBNBは最高値を更新し続けています。
ビットコインやイーサリアムの価格はピーク時からは程遠いですが、こういったことから今後の盛り上がりに期待できそうです。
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