大きな流れの変化には注意が必要
■先週は、110円前半での本邦機関投資家のドル買いや米中の閣僚級貿易協議で新たな進展が見られたことでリスク選好の展開となりました。
一時110.95円まで上昇し、110.80円レベルで引けています。
今週は以下のポイントに注目しています。
【逆イールドとなった米国債の動向】
タイトルのとおり既にメディアやニュース等でご存知の方が多いかと思いますが、米国債の金利動向が注目されています。
長短金利の逆転現象が起きると景気減速といったことが過去において起きています。
先週末はこの逆イールドは一旦、解消されているものの世界的な景気減速懸念は未だに解消されていないこともあり、更には最近において米国の「利下げ」が話題になるくらいです。
既に米金利先物市場では年内の利下げ確立が70%近い状況になっていることも気がかりな材料です。今週もこの動きには警戒しています。
【トランプ大統領やクドロー国家経済会議委員長がFRBにけん制】
先週末にツイッター上でFRBの政策スタンスは間違いであることを再度、けん制しました。少なくても0.5%利下げをすることや保有資産の圧縮の時期においても全てタイミングがおかしいなどと過激な発言をしています。
また、CNBCのインタビューでクドロー委員長もトランプ大統領の併せるように現状の利上げは行き過ぎを主張し、更には利下げをすることを望んでいることも発言していることもFOMCに圧迫させる材料になっているように感じます。
今後、このようなけん制発言があることでドルの上値は抑えられる可能性があるので、引き続き警戒したい材料です。
【ブレ出した米経済指標の動向に注目】
先週も米経済指標がブレていることありますが、今週も引き続き警戒したいです。
特に1日の小売売上高や2日の耐久財受注、3日のISM非製造業景況指数や週末の雇用統計に注目です。
特に週末の雇用統計においてはネガティブサプライズとなれば売り圧力がかかりやすい環境なのでこちらにも警戒です。
【テクニカルチャート面:日足チャートの111円ミドルが大きな抵抗】
日足では110円の大台を一旦回避できたので安心感からドル買いが入っています。
タイトルのように200日移動平均線(29日引値:111.44円)、120日移動平均線(29日引値:111.36円)と集中しています。
スタンスとしては111円台では指値売り、110円より下で逆指値の売りで待ちたいです。