~英国のEU離脱協定と政治宣言を巡る英下院の採決も注目~
トレードタイムです。
■先週は、パウエルFRB議長の発言や米中次官急通商協議の進展期待から、株式市場が上昇し、リスク回避が抑制されたことで108円台をキープした格好で終了しました。
しかし、米中協議での構造的問題に対する具体案が出なかったことは、やや懸念材料が残ることで下値に対するリスクは未解決の状況となっています。
今週は、以下の材料に気をつけたいです。
・米政府機関閉鎖の行方
・米小売売上高の結果
・英議会でのEU離脱合意案の採決
■まず、過去最長となっている米政府機関の一部閉鎖がついにクリントン政権時代の記録を塗り替えました。
国境の壁建設を巡っての協議は暗礁に乗り上げ、直近でも話し合いの予定は無いようです。既に報道では2月末までの可能性もあるので、今後の米景気状況にも影響を与えかねない情況なだけに注視したいです。
■次に、下降傾向が鮮明になりだした米経済指標です。
先週もISM非製造業景況指数予想値を下回り今後の景気減速を予想しているかのような結果になっています。
先週末のCPIはかろうじて予想値と同じ結果になったことで、下値リスクは回避されたものの、今週16日の小売売上高には警戒したいです。
もし下方修正される結果となれば、追加利上げに対する悲観論が台頭し、ドル売り優勢の展開になるので注視したいです。
■最後は、延期されていた英国のEU離脱協定と政治宣言を巡る英下院の採決が今週15日に設定され、大注目になります。
もし、否決されるようなことがあれば英ポンドが急落する可能性もあるのでリスク回避の兆候が出るのではないかとみています。
■最後にドル円のテクニカル面です。
チャート上では戻りを試したい動きになっています。
当面は先週8日高値の109.09円をターゲットになりそうですが、もし、これを上抜けるような事があれば、直近の下落に対するフィボナッチ半値戻り109円ミドルとみています。
しかし、戦略とすると109円台からは積極的に売りで攻めたいと考えています。