ドル円:テクニカル面では?
トレードタイムです。
今週も宜しくお願い致します。
■先週は、トランプ大統領が中国との通商協議に対して進展する可能性があることをほのめかしたことや週末の米雇用統計で20万人を超える雇用者や平均賃金に関しても強い結果が出たことで、来月のFOMCに対する楽観的な見方が台頭しました。
ドル円に関しては113円台前半をしっかりとキープする展開になっています。
■さて、今週は今年最大の大イベントである米中間選挙が開催されます。
事前の予想では、上院では共和党、下院では民主党といったところが大勢になっています。
つまり「ねじれ国会」となることを予想しているメディアが多いようです。
しかし結果は当日までわかりません。
少なくても「ねじれ国会」になってもならなくても、トランプ大統領が当初から掲げる「米国第一主義」は更に色濃くなる可能性もあります。
■先週、トランプ大統領は米中通商政策に関して進展する可能性があると表明したことで、リスク選好になりました。
しかし、実際は今月末に行われる米中首脳会談で何らかの進展が無ければ追加関税も辞さない構えなのは事実です。
少なくても中国元の動きも米ドルに対して10年ぶりの安値1ドル7元に近づいています。
これまでも北朝鮮がらみでもそうですが、この2国の溝はそう簡単に埋まるものではないとみています。更にいえばこの2国はもともと覇権争いというところでいえば、今後も緊張が継続するし高まる可能性もあるとみています。
その意味では、これら政治リスクを背景に年末にかけて徐々にドル売りになっていくのではないかとみています。
■また、先週末の米貿易収支も赤字額が増大していることで、来年から始まる日米物品貿易協定ですが、これに為替を盛り込む可能性もあるのではないかとみています。
米国の落としどころは日本との自由貿易協定(FTA)狙いは間違いないところで、この交渉に踏み込み可能性もあるのではないかとみています。
■いずれにしても中間選挙がどのような結果になっても、トランプ大統領の目指す「米国第一主義」は推し進める可能性が濃厚です。
中間選挙が終われば任期後半の2年間は次の選挙に向けて方針や結果を是が非でも残してくる可能性が高いとみています。
■最後にドル円のテクニカル面です。
先週末の雇用統計で強い結果がでたものの、直近高値(10/31:113.39円)には到達していません。これは中間選挙を控えての動きだったとみています。
上昇トレンド継続になっていますが、上値は10月はじめの114.56円までがいっぱいだとみています。
下値としては、120日移動平均線(2日現在:111.39円)に注目しています。もし割れれば、大台の110円もみておきたいです。