米ドル/円予想 中間選挙を控えてリスクオフに傾きやすい？（10/29週）

【先週のドル/円の動向と今週の主要イベント】

先週の米ドル/円は反落。週初112.535で寄り付いた米ドル/円は中国の景気支援策を好感し一時112.90まで上昇しましたが、その後世界的に株式相場が軟調に推移したことやユーロ圏製造業PMIが市場予想を下回ったこと、米国の主要企業の決算が市場予想より弱かったことなどから、上値の重い展開となりました。
26日に発表された米第2QGDPの速報値は市場予想の前年比+3.3％よりも強い同＋3.5％だったことでドル円は買われましたが、米国の株式市場が安く始まったことで再度ドル円は111.365まで下落。
株式市場が持ち直すと112円台まで回復し111.790で引けました。
今週の主な経済指標は図のとおりで、週末にかけて米10月雇用統計など主要な経済指標に注目が集まります。
また、今週も米国の企業決算などもありますが、引き続き予算問題が深刻化するイタリア財政問題や、英のEU離脱問題、トランプ米大統領が27日に日本が市場開放しない場合「日本車に20％の関税をかける」と発言した通商問題、さらにはトルコが引き渡しを要求するサウジ記者殺害問題、米のINF廃棄条約破棄問題などが燻っており、来週には米国の中間選挙も控えているためこれらの動向についても目が離せません。

【米ドル/円（TFX）週足　チャート】

米ドル/円の週足チャートです。
先週の米ドル/円は13週移動平均線を下回って引けましたが、今週はこれを回復して始まっています。しかしながらストキャスティクスは下向きで50％割れの水準に位置していることから、今週は上値の重い展開になりそうです。しかしながら、今年3月の安値から下値を切り上げて推移していることや、それぞれの移動平均線の位置関係から、中長期的には上昇トレンドと見ており、26週移動平均線が位置する111.202や52週移動平均線が位置する110.348をバックに押し目買いを考えたいところです。
なお、中長期のトレンドが変わってしまうポイントとしては8月の安値109.760を考えています。

【米ドル/円（TFX）日足　チャート】

日足チャートは、価格が200日移動平均線や一目の雲の上側にあるものの基準線も下向きに変化し転換線に上値を抑えられていること、また遅行スパンも日々線を下回ってしまったことから短期的には上値の重い展開が予想されます。目先のサポートは一目の雲の上限111.658ですが、雲を下回ってしまう場合、9月の安値110.380や200日移動平均線が位置する109.835まで下落する可能性があります。


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