5月からの三角持合を抜け上昇トレンドも・・・
先週は、米中貿易問題が継続されているものの、最近の狭いレンジを上抜けたことであっさりと112円台に突入しました。
これで年初来の高値113.39円を目標にしやすくなり、押し目が拾われやすいとみているのですが・・
しかし、トランプ大統領の通商政策がどこまでやるのか不明なところが何かすっきりしないのも事実です。米経済指標は目標にかなり近づいてきていることも事実、そのことから追加利上げも計画以上に速いスピードで上げる可能性すら思ってしまうほどです。
この貿易問題が出てからというもの株価においては全くの無反応どころかむしろ上昇しています。当初の予想では株安からリスクオフによって日本円が買われることを予想していました。
■しかし、全く物怖じしないどころかリスク選好になっているのが何か不思議なくらいです。ただ、このところ株高が目立つが故に、日本円もその歩調にあわせ売られるのが当たり前なので、今のドル円は上昇して当然と言ったところなのでしょう。
冷静に考えるとこの貿易問題をどれほどの規模になるか現段階で予想するのは不可能であること、素直に株高を評価するしかないのでしょうが、どうしても個人的には、以下二つのことがいずれカードとして出す可能性があるので、年初来の高値があったとすると、買い進みには躊躇します。
そのふたつのカードとは・・
1.自動車関税
2.ドル高是正
一つ目の関税に関しては、トランプ大統領が最終兵器としてジョーカーを出すことは間違いないとみています。
それは、どんな問題よりもこの自動車関税のほうが世界的にも影響が大きいからです。恐らく、日本においてもこのカードが出された場合、日本のGDPにも大きく影響することは必至であり、株価もそれと同時に大きく変化すると思います。
それが今月末に予定されている通商協議で明らかになるのではないかとみています。
その意味では、今週19日の貿易統計の結果が重要になるとみています。
また、二つ目のドル高是正に関しても上記同様にいつけん制発言が出てもおかしくは無い水準に来ていることは確かです。トランプ砲には警戒です。
■最後にテクニカル面での分析です。
チャート的には5月からの三角持合を抜け上昇トレンドに入っています。
週末も5営業日ぶりに下落していますが、押し目を待ちたいところです。
その目処としては、やはり112円に節目や5月21日の高値111.41円をイメージしたいです。
高値目標としては、冒頭にも書きました113.39円とみています。