FOMCは今後の利上げペースに注目! 今週の為替展望(6/11週)
【先週のドル/円の値動きと今週の経済指標】
先週の米ドル/円(TFX)は小幅半落。週初109.55で寄付いたドル円は、イタリアの政局不安が後退してリスクオンとなる局面もみられましたが、その後は、各国要人発言等により貿易・政治問題が再燃し上げ幅を打ち消す下落となりました。終値は109.440。
今週の主な経済指標は図のとおりですが、12日の米朝首脳会談にも注目です。
経済イベントについては、特にFOMCに注目で、利上げはほぼ確実視される中、3月FOMC時点からの利上げペースの変化があるかどうかが重要だと思われます。
その上で、トランプ大統領のツイート以上にFOMCの結果などから世界的な政治問題についての(各国のホットラインでのやりとり的な)空気感も何かしら読み取れるのではないかと思っています。
【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
米ドル/円の週足チャートは、先週お伝えしたとおり、26週移動平均線と52週移動平均線がそれぞれサポート、レジスタンスとして機能していると考えられ、今週も先週同様の展開が続きそうですが、中長期的な観点からは上昇トレンドの中でのシンメトリカルトライアングルと見ており、52週移動平均線を上回る展開を考えています。
【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
一方、米ドル/円の日足チャートについても、先週お伝えのとおり200日移動平均線がレジスタンスとして機能していると考えられ、一旦、転換線水準まで下落展開となっています。
一目の転換線や雲の上限をサポートに基本的には再度200日移動平均線へのトライを想定しています。
なお、週末からロシアでサッカーワールドカップが開催されますが、世界的なスポーツイベント時は、相場のボラティリティが低下することが多いように考えており、今週大きな経済イベントが集中していることもあり、来週以降の値動きはあまり大きなものになりにくいかもしれません。
このコメントはテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
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