今週の気になるポイント
■今週は、主要国の中央銀行会合、世界が注目している米朝首脳会談の行方とイベントが目白押しであるので、ボラティリティーが拡大する可能性がありそうです。
特にFOMCでの利上げを行われることは織り込み済みであるものの、年内の追加利上げがあと何回なのか?
その手がかりが掴めるのか注目が集まります。
そんな期待と裏腹にトランプ関税が見え隠れしているところが、一筋縄ではいかないFRBの舵取りは更に難度が増幅するばかりです。
■また、ECBでも会合は行われるわけですが、先日からテーパリング観測からユーロが反転上昇しています。イタリアやスペイン問題からユーロ不安が台頭し、一時は今年最安値を形成する場面がありました。
そんなECBも様々な政治・経済リスクを考慮すると政策転換するとは考えにくいにも確かです。故に期待しているといつものように「噂で買って事実で売る」のパターンにも警戒したいです。
■そんなビックイベントを控えている中で、先週金曜日に発表された「中国の貿易統計」の結果が気になりました。
確かに輸入額は増加しているものの、結果的には対米貿易黒字は12%増に拡大しています。先月の11%増と比較してみても黒字削減には程遠い状況です。この状況からみれば、そう遠くないうちにまた、トランプ大統領からのけん制発言が飛び出すのではないかとみています。
先週行われたG7でもトランプ大統領は、貿易不均衡を訴え続けています。
しかもフランスやカナダといった名指しで批判しているだけに、油断は出来ない状況です。自由貿易を推進する他6カ国との溝は深まるばかりで、今後の貿易戦争懸念と意味ではリスクオフも潜在的にあり、警戒は必要があるのではないかとみています。
■テクニカル面からみたドル円は?
現在の株式市場が高いことからも、ドル円の下値も底堅いイメージです。
今年の高値(118.61円)や115円といった節目をクリアするほどの爆発力があるのかというと答えは「ノー」と思っています。
今年の秋口まではレンジ相場(108-113)になるのではないかとみています。
現状は、押し目買いスタンスでいいと思います。
しかし、それほど高値が長続きしないイメージも持っているので、回転の利かせた売買をイメージしています。今週も時間軸の短いチャートでリスク管理を行いながらポジションをとりたいと考えています。
上値抵抗
200日移動平均線(8日現在:110.21円)
5月21日高値(111.41円)
下値抵抗
50日移動平均線(8日現在:108.85円)
5月29日安値(108.11円)