TSIHD[東1](3608)が要注目、日本政策投資銀行が保有する銘柄に照準
21日にヤーマン[東1](6630)が連日の上場来高値更新と買い進まれる動きが見られています。
同社は、美容健康機器の研究開発・製造・輸出入販売を行っていますが、今月14日大引け後に発表した今4月期第2四半期大幅増益着地と足元の業績好調を好感したものです。
また、需給面では特定株比率が64.5%と高く、日銀によるETF買いが入った場合、戻り売り圧力が比較的弱く上値を伸ばしたと言えますが、なんと言っても日本政策投資銀行が29万株(5.0%)保有していることが株価を刺激している面があると思われます。
同じく日本政策投資銀行が980万株(2.8%)保有している西武HD[東1](9024)は、17日付の日本経済新聞朝刊が「同社が旧赤坂プリンスホテル跡地(東京・千代田)の再開発で開業した複合施設は、開業3年目となる2019年3月期に本格的に利益に貢献しそうだ。経営指標として重視するEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)で100億円程度の増益要因となる。19年3月期の計画値全体の8%強を占めそうだ。」と報じたことを受け、同日急伸する等、動きが見られています。
本年10月末に日本政策投資銀行は、三菱東京UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクと経営不振企業に出資して再生や再編を目指す新ファンドを設立したと発表済みで、当初は4行合計で約500億円拠出、地銀や生損保などの国内機関投資家の出資も募って1年以内に2000億円規模にする計画ですが、日本政策投資銀行の今3月期第2四半期決算は純利益が前年同期比18%減の631億円だっただけに巻き返しを図りたいところでしょう。
そのためには、保有する上場株式が上昇しなければ、弾みがつかないと考えるのが至極当然と言えます。
やはりインパクトのある材料がなければと思われるわけですが、トランプ次期米大統領に絡んだところでは、日本政策投資銀行が862万株(7.4%)保有し筆頭株主となっている、レディスアパレル大手のTSIHD[東1](3608)が要注目と言えそうです。
TSIHDと日本政策投資銀行は、昨年7月14日に資本・業務提携を結びましたが、TSIHDが国内外における事業拡大を検討する際に、日本政策投資銀行のネットワークを活用した国内外における情報提供、M&Aなど個別案件・プロジェクトのアドバイスや実行支援、TSIHDが必要とする人材の紹介、大型のM&A案件などへの成長資金提供の検討などについて、日本政策投資銀行から幅広い支援やアドバイスを受けています。
トランプ次期米大統領の長女イヴァンカさん(35)が、TSIHD[東1](3608)傘下の「サンエー・インターナショナル」との事業交渉を進めていることがわかったとニューヨーク・タイムズなどが先日報じていました。
約2年前から契約交渉を進めていたということですが、これを契機にTSIHDの株価が様変わりする可能性が出てきました。
このほか、中国マーケットを対象とした合弁を中国大手企業と設立し、来年春夏からの事業開始を視野に交渉を進めていることも注目されますし、PBR0.70倍と割り負けしています。
24か月移動平均線(749円)を突破出来るかが、本格的な上昇局面入りとなるかのポイントとなりそうです。
※このコラムでは、表面的な材料のほか、特に需給を作用する株主との関係に着目してコメントしています。
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リンク記事:トリケミカル[JQ](4369)が連日上場来高値、カリスマ投資家の取得で上昇に弾み(2016年3月31日)
リンク先:https://money.minkabu.jp/55136
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■トリケミカル[JQ](4369)
1130円紹介(2016/3/31)→2547円(2016/10/26)まで上昇
今後も投資に役立つ視点で投稿していきますので、是非注目して下さい。
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