今週の注目材料
■今週は、以下の材料に注目したいと考えています。
・ミサイル開発を続ける北朝鮮、その最大制裁の効果とその動向
・27日の議会証言、パウエル新議長の言動
■今後重しになるのが、トランプ大統領の北朝鮮における「過去最大」といわれる制裁の動向と思っています。
最近は韓国平昌でのオリンピックがあったせいで、地政学リスクが忘れ去られている感じが否めない相場展開でした。しかし、そんな中でも北朝鮮におけるミサイル開発は継続され、更に中国や台湾などの船舶や海運会社の動向も警戒している状況です。
米国の狙いとすれば核・ミサイル開発に使われる資金や燃料を断とうとしているにもかかわらず、隣国の対応に痺れをきらしたところもあります。
その意味では、今回の最大制裁において全く効果がないとなれば、最終手段「軍事オプション」も辞さない考えでいることをあらわにしているトランプ大統領の動向や発言にも注意したいです。
■次に、27日に予定されている新議長パウエル氏の議会証言に注目です。
新議長のスタンス、特に利上げに対する考え方や経済状態の向き合い方が見どころになります。
もちろん前議長のスタンスを継続すると言われているものの、トランプ大統領が「米国ファースト」を標榜していることからも金利上昇はあまり好まないのもわかるだけにその対応の仕方に注目したいです。
保護貿易や貿易赤字と利上げは「水と油」のような関係で、そのコントロールがさらに難しさを感じさせます。
もし、前回のように利上げの匂いをさせれば、上昇著しい米株式相場もブレーキどころか大暴落の可能性もあるだけに警戒したい内容です。
■最後に、ドル円テクニカル面です。
シカゴ先物市場に日本円の動向は、依然として10万枚を超える状況にあるので、過去において高水準の状況を改めて警戒したい状況です。
これだけ円高に振れているにもかかわらず、円売りポジションが一向に減らないのも、ある時点で投げ売りもあるだけに心配の種です。
上値のポイントとしては108円前半とみています。
下値においては、今月16日安値105.53円が想定ラインです。
今月の高値(110.48円)と今月安値(105.53円)に対する半値戻りはほぼ達成しているだけに、下値不安も拭えないので、単純な押し目買いともいかない状況だと思っています。