ロシアスキャンダル&北朝鮮動向に注意
本日の前場では、日経平均は前日の流れを引き継いで、戻り高値を試したものの、転換線水準で上値を抑えられている。引けにかけては、日銀のETF買いも予想されるものの、「初戻り売るべし」の展開になりそうだ。来週以降、11月16日安値を割り込むと、ダブルトップ完成となる。この場合の下値ターゲットは、N=21347.59円、V=21187.28円などが一目均衡表からはカウント可能だ。同水準は、雲の上限や、9月安値~11月高値までの上昇に対する半値押し水準とも重なる。
上昇過程ではレバレッジ型投信が値動きを増幅させたが、下降局面でも同様なことが起きる可能性には注意したい。
一方のドル円は、ネックライン(10/31安値)を再度割り込み、リターンムーブからの反落パターンとなっている。基準線~転換線が上値抵抗帯に変化して、200日移動平均線(111.75円)水準が意識される流れだ。サンクスギビングデー(感謝祭)を来週末に控えて、ポジション調整が主導しやすい時間帯に向かっていく。
本日の円高のきっかけが「モラーFBI特別検察官がトランプ陣営メンバーに召喚状を送った」とのWSJ報道や、北朝鮮が初の弾道ミサイル積載潜水艦の建造・展開を積極的なスケジュール通りに進めていることが、ウェブサイト「38ノース」で報告されたことなどだが、ロシアスキャンダルの行方と、17日(金)に北朝鮮を訪問予定の習近平国家主席の特使に対して、北朝鮮側がどのような対応を示すのかが、来週以降のトレンドを加速させたり、反転させたりする不確定要因となりそうだ。