200週線…111.64円を終値で超えられるか
■前々週末のドル円レートは107円後半で終了して、今年の安値を割り込んで終了したことで、目線が105円をターゲットにおいていました。
しかし、先週はV字反騰の300pipsの上昇で全く逆の展開でした。先週の動きを見れば「ダマシ」にあったと譲らざるを得ない展開で、あっさりと戻り売りを狙っていた方もロスカットを余儀なくされたのも事実だったと思います。
注目されたのが13日のトランプ大統領の発表が決め手になったように感じます。
「史上最大の減税、税制改革が近く始まる」との発表、そしてそれをサポートとするかのようなライアン議長の「税制改革が9月の最後の週から委員会がスタートする」の発言から株式市場が史上最高値を更新するなどリスク選好の展開からドル円も買われたと解釈するのが正攻法だとみています。
■しかし、トランプ大統領が発表する「減税・税制改革」が実行できるのか?という質問には正直疑問があります。
少なくても3ヶ月延命措置を行った米債務上限も解決できないまま、この改革が実行できるのは無理がありすぎるのではないかとみています。
つまり、期待感だけもたせて、先延ばしになれば今年のパターン不確定要素からのトレンド不継続になり、結局、高値ではしっかりと売られるパターンに逆も戻りになる可能性もあります・・・。
■今週は日米で金融政策決定会合があります。
特にFOMC及びイエレン議長の会見が注目になります。
追加利上げの手がかりが得られるのか?また、資産縮小計画の発表があるのかがポイントになります。
先月のジャクソンホールでは全くそのことに触れていないことから、未だ不透明な部分はあります。ハリケーン被害の影響や小売売上高の不調をどのように受け止めているのか。
更に北朝鮮問題も含め不透明な部分が多いだけに、慎重にFRBでも議論が行われると予想しています。それ故、「噂で買って事実で売る」の展開になることも視野に入れたいところです。
■ドル円チャートでは・・・
週間足ベースでみると大陽線で買い優勢という印象です。
ただ、市場が意識する200週線…111.64円を終値で超えられるかがポイントになります。
このポイントを超えると週足ベースの平均足改良版も久々の「陽線」となりそうで、これが確定すると「押し目」を探る展開になりそうです。
■最後に、米国トランプ大統領が11月に訪日決定しました。北朝鮮問題がメインになると思われますが、対日貿易について言及があると「円高回帰」というのも中期的には頭の片隅に入れる必要はあると思います。