“突っ込み買い”ではなく、“じっくり待って拾いたい”…!?
◆一気に「110円の大台回復」…
※ご注意:予想期間は9月14日と表示されていますが、本日(9月13日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
前提となる「109円台維持」をこなしたドル円は、一気に「110円の大台回復」を演じました。
国連安保理決議を機に発生した“リスク回避の後退”は、より一層“巻き戻し圧力”を加速させたからです。
また「与党優勢」が伝えた世論調査を機に“NZドル円”が、好内容の英消費者物価指数(CPI)を機に“ポンド円”がそれぞれ急騰したことも、クロス円全体を押し上げた印象があります。
さらに「法人減税の年内引き下げ」に改めて意欲を示したムニューシン米財務長官発言を背景に米10年国債利回りが2.18%手前まで上昇したことが大きく、ドル円はほぼ一本調子で110円台へと駆け上がりました。
◆ここからの“上値模索”はそう簡単ではない…?
「北朝鮮がどう動くかは未知数」という点は変わっていませんが、現時点で“北朝鮮リスクは後退”を覆すものではありません。
また“米ハリケーン懸念の一服”も後押し要因であり、“直近のリスク回避ムード”をけん引した要因は次々と表舞台から消えつつあります。
そうなると“ムード一変” 、本日も“さらなる上値模索”が期待されるところです。
ただし110円台に入ってからも“ドル売りオーダー”はズラッと並んでおり、ここからの“上値模索”はそう簡単ではありません。
あくまでも売り方は“ポジション調整の範囲内”と考えるでしょうし、“110円に乗せた達成感”“1-4日に空いた窓の埋め作業完了”を囃してくる可能性もあります。
“再び110円割れ”でも見られれば、堰を切ったように“下攻め”に乗り出してくる可能性も考えられるところです。
◆その分、気になる「押し目待ちに、押しめなし」への懸念は皆無…!?
それでも“ムード一変”の状況下で買い方が気になるのは、やはり「押し目待ちに、押しめなし」です。
そして前記した上値の重さは、この懸念を解消するには“十分過ぎる材料”です。
「明確に110円台を割り込まなければ…」との前提はつきますが、「もう一段の上値追い(巻き戻し)は可能」と考えたいところです。
ただし“突っ込んで買い上がる”のではなく、“じっくり待って拾いたい”ところです。
目先、“上値は押さえられる”のでしょうから…。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:110.947(8/16高値、20週移動平均線、週足・一目均衡表基準線、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:110.667(8/31高値、50日移動平均線)
上値3:110.546(ピボット1stレジスタンス)
上値2:110.475(9/1高値)
上値1:110.274(9/1終値《窓埋め》、9/12高値)
前営業日終値:110.180
下値1:110.000(大台)
下値2:109.760(9/12安値後の50%押し)
下値3:109.636(9/12安値後の61.8%押し)
下値4:109.524(ピボット1stサポート)
下値5:109.411(20日移動平均線)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
11:35 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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