■消去法的なユーロを選択する流れが継続
■トランプ大統領の行動は不透明感を増幅させ米国の信用も傷つけることに
欧米中央銀行総裁の両トップは、今回のジャクソンホールにおいて、サプライズはなく、むしろ、平穏通過といったところで、期待を裏切った格好になりました。
特にイエレン議長においては、年内利上げと正常化に向けたバランスシートの見直しに言及が期待されていました・・・
また、トランプ大統領がメキシコ国境の予算がでなければ、政府閉鎖も辞さないと警告し、議会内でも波乱の展開が続き、債務上限問題の行方もあるだけに、予断を許さない状況にあります。
■昨年まで描いていた「トランポノミクス」に関してこれまで作り上げてきた米国の信用と強さすら崩壊させかねないのも事実です。歴代の大統領の実績全てと全て滅茶苦茶にした大統領と言われる可能性すらありえます。
■消去法ユーロ買いが市場のトレンドを作るのか・・?
現状の市場は、積極的にドルを買えず、また後数十年マイナス金利を続けるような日本円も買えず、消去法的なユーロを選択する流れが続いています。
ドル円の中期的トレンドは108円から114円のレンジ相場がまだしばらく継続する可能性のほうが強いのではないかとみています。
■1.20ドルの大台目指すユーロドルとNYダウのトウバ線に注目!
ドル円の日足は、レンジを意識した展開になっています。仮に4月の安値108.14円を抜けるようなことがあれば、投げ売りが出る可能性がありそうです。
しかし、チャートの形をみれば積極的にドル円を買う気にならないのも事実です。
それ故、ユーロドルの動きがカギになりそうです。週末、引値ベースで1.19ドル台を付け、今週は1.20ドルの大台に挑戦しそうです。
もし、1.20ドルを引値ベースでつける展開になれば、ドル円も108.14の下値を抜ける可能性もあるので、注目したいです。
■株式市場においてもNYダウの動きには注目しています。これまで日足ベースで50日移動平均線を割り込むことなく、しっかりとしたアップトレンドを描いていました。
しかし、先週のトランプ大統領のメキシコ国境問題で一時、そのレベルを割り込むことがありました。先週末の塔婆(トウバ)線が気がかりです。株式市場の動きにも注意したいです。