利益確定売りが優勢か
5月30日の日経平均は前日比4円72銭安となり、1日を終えました。
イタリアでは総選挙を今秋にも前倒しすると伝わり、ギリシャでは務問題交渉に対する不透明感が強まるなど欧州経済への警戒が増し円高が進行、また29日は米国・ロンドン市場などが休場だったことで相場は閑散、3日続落となりました。
反面、ソフトバンクグループなど業績拡大が期待される主力株のほか、好業績が期待できる銘柄には買いが入ったもようです。
*為替相場の動き
一方、30日大引け後の為替は15時20分時点では1ドル=110円97~98銭と、前日17時時点に比べ32銭の円高・ドル安水準で推移しています。
日経平均の下落に合わせ円高が進行、欧州政治経済の不透明感に対する懸念が広がりました。
前日比で円高に向かっているため、日本市場にとっては逆風の流れです。
従って、31日以降の日本株は上昇圧力が弱まってもおかしくない状況と言えるでしょう。
*為替を受けての相場の展望
為替が円高方向に進んでいることから、円高の進行を受けて外需株を中心に下落するおそれがあります。
日本市場全体としては、軟調な推移となる可能性があるでしょう。
ただし、利益のチャンスが無いかといわれると、そうとも言えません。
このような状況では、過去の統計上、円高時に株価上昇しやすかった銘柄に注目したいところです。
【円高メリット業種】
○建設(前週比+0.44%)
○ガラス・土石製品(同+0.20%)
○石油・石炭(同-0.50%)
○鉄鋼(同-1.88%)
※上記は、2003~2005年の円高進行時において特に上昇傾向が強かった業種です。
中でも、鉄鋼業はここ1週間で下落しており(あまり上昇しておらず)、出遅れ感があります。
そう考えると、これから人気化する兆しがあっても、おかしくないと考えます。
*結論*
これらの内容を踏まえ、5月31日のスタンスは【大幅安になる】と予測します。
中でも、直近下落している鉄鋼業は、統計的に見ても上昇傾向が強いことが分かっています。
ぜひ、注目してみてください。