一旦は利益確定売りが先行か
5月12日の日経平均は前日比77円65銭安となり、1日を終えました。
前日11日の米株安や為替の円高で投資家のリスク選好姿勢が弱まり、また節目となる2000円台を目前に利益確定売りが先行した模様です。
ただ、堅調な業績が期待できる銘柄や株主還元を強化する銘柄には押し目買いが入る場面もありました。
*為替相場の動き
一方、12日大引け後の為替は15時26分時点では1ドル=113円72~73銭と、前日17時時点に比べ48銭の円高・ドル安水準で推移しています。
米国債利回りの低下や日経平均株価の下落を受けて海外投資家の一角から日本株運用にともなう為替差損回避の持ち高を減らす動きが出ており、高値圏での推移となっています。
前日比で円高に向かっているため、日本市場にとっては逆風の流れです。
従って、15日以降の日本株は上昇圧力が弱まってもおかしくない状況と言えるでしょう。
*為替を受けての相場の展望
為替が円高方向に進んでいることから、円高の進行を受けて外需株を中心に下落するおそれがあります。
日本市場全体としては、軟調な推移となる可能性があるでしょう。
ただし、利益のチャンスが無いかといわれると、そうとも言えません。
このような状況では、過去の統計上、円高時に株価上昇しやすかった銘柄に注目したいところです。
【円高メリット業種】
○石油・石炭(前週比+1.60%)
○建設(同+1.03%)
○鉄鋼(同-0.56%)
○ガラス・土石製品(同-2.62%)
※上記は、2003~2005年の円高進行時において特に上昇傾向が強かった業種です。
中でも、ガラス・土石製品はここ1週間で下落しており、出遅れ感があります。
そう考えると、これから人気化する兆しがあっても、おかしくないと考えます。
*結論*
これらの内容を踏まえ、5月15日のスタンスは【大幅安になる】と予測します。
中でも、直近下落しているガラス・土石製品は、統計的に見ても上昇傾向が強いことが分かっています。
ぜひ、注目してみてください。