◆1ドル=108円台突入で想定為替レートが意識される
13日(木)は1ドル=108円台に突入した円高を受けて3日続落、日経平均は連日の年初来安値更新になりました。
ただし、マザーズ指数が反発するなど、前日に投げ売りが加速した中小型株はいったん売りが一巡した動きが見られており、投げ売りが加速するというよりは、円高に連動した輸出関連などの主力株中心の下落でした。
日経平均は大引けにかけて下げ渋って下ヒゲの小陽線で引け味はそれほど悪くないのですが、売買代金の変化が見られないため、底打ちムードにつながりにくい状況です。
明日も為替と海外市場の結果次第になりそうですが、買い方が様子見になる材料が豊富なので、海外の結果を織り込んでからは動きがないと思われます。
4月15日は金日成(キム・イルソン)の生誕105周年を控えていますし、週末は欧米がイースターで14日の米国市場はグッドフライデーの休場ですから、海外勢の参加が少なくなりそうです。
明日は4月のオプションSQ日でSQに絡んだ売買が増えると思われますが、それ以外の売買は閑散になりそうです。
海外市場、為替市場ともに調整含みですし、積極的に買えない状況ですから、下がりやすく、上がりにくい状況が続きそうです。
一方、4月に発表された日銀短観によると、2017年度のドル円の想定レートは108.43円でした。
3月に調査した結果なので、調査時点は1ドル=110円以上の水準でしたから、かなり慎重な見通しと解説されていました。
しかし、実際に1ドル=108円台に突入してきましたから、輸出企業の業績見通しがネガティブになる可能性が考えられます。
来週から3月企業の決算発表が本格化するため、輸出関連株の決算に神経質な反応になる可能性がありそうです。
トヨタはドル円が1ドル=110円を割り込んだ2016年4月頃の株価水準まで下落していますから、円高警戒を象徴するような動きになっています。
為替に神経質な状況が続きそうなため、内需関連株に物色が向かいやすくなるのではないかと考えられます。