引き続き円高進行には注意
4月13日の日経平均は前日比125円77銭安となり、1日を終えました。
12日にトランプ米大統領が「ドルは強すぎる」などと発言してドル高牽制したことで、外国為替市場で円相場が1ドル=108円台後半に上昇、海外ヘッジファンドなどの短期志向の投資家が株安を誘導し、連日の年初来安値更新となりました。
もっとも、一部の国内機関投資家が割安さに着目した買いを入れたことなどから、取引終盤にかけて下げ渋りました。
*為替相場の動き
一方、13日大引け後の為替は15時43分時点では1ドル=109円11~12銭と、前日17時時点に比べ55銭の円高・ドル安水準で推移しています。
北朝鮮問題やシリア情勢を巡る米ロ対立などに対する警戒感が依然として強く「低リスク通貨」とされる円を買ってドルを売る動きが強まったことなどから、円相場は16年11月17日以来となる高値を更新しました。
前日比で円高に向かっているため、日本市場にとっては逆風の流れです。
従って、14日以降の日本株は上昇圧力が弱まってもおかしくない状況と言えるでしょう。
*為替を受けての相場の展望
為替が円高方向に進んでいることから、円高の進行を受けて外需株を中心に下落するおそれがあります。
日本市場全体としては、軟調な推移となる可能性があるでしょう。
ただし、利益のチャンスが無いかといわれると、そうとも言えません。
このような状況では、過去の統計上、円高時に株価上昇しやすかった銘柄に注目したいところです。
【円高メリット業種】
○建設(前週比+1.14%)
○鉄鋼(同-1.14%)
○ガラス・土石製品(同-1.37%)
○石油・石炭(同-3.00%)
※上記は、2003~2005年の円高進行時において特に上昇傾向が強かった業種です。
中でも、石油・石炭製品はここ1週間で下落しており、出遅れ感があります。
そう考えると、これから人気化する兆しがあっても、おかしくないと考えます。
*結論*
これらの内容を踏まえ、4月14日のスタンスは【大幅安になる】と予測します。
中でも、直近下落している石油・石炭製品は、統計的に見ても上昇傾向が強いことが分かっています。
ぜひ、注目してみてください。