リスク回避の動きは当面続く
4月11日の日経平均は前日比50円01銭安となり、1日を終えました。
北朝鮮の地政学リスクの高まりから買い手控えムードが強まり、円高の進行で自動車、機械、鉄鋼株などが売られ一時下げ幅が100円を超える場面も見られました。
売買代金は連日で2兆円割れの水準となっており、閑散相場となっています。
*為替相場の動き
一方、11日大引け後の為替は15時10分時点では1ドル=110円66~67銭と、前日17時時点に比べ66銭の円高・ドル安水準で推移しています。
シリア情勢や北朝鮮問題といった地政学リスクへの警戒感から国内投資家らが海外資金を引揚げ、日経平均株価の下落もあって円高・ドル安が進行しました。
前日比で円高に向かっているため、日本市場にとっては逆風の流れです。
従って、12日以降の日本株は上昇圧力が弱まってもおかしくない状況と言えるでしょう。
*為替を受けての相場の展望
為替が円高方向に進んでいることから、円高の進行を受けて外需株を中心に下落するおそれがあります。
日本市場全体としては、軟調な推移となる可能性があるでしょう。
ただし、利益のチャンスが無いかといわれると、そうとも言えません。
このような状況では、過去の統計上、円高時に株価上昇しやすかった銘柄に注目したいところです。
【円高メリット業種】
○鉄鋼(前週比+0.25%)
○建設(同+0.21%)
○ガラス・土石製品(同-1.30%)
○石油・石炭(同-1.37%)
※上記は、2003~2005年の円高進行時において特に上昇傾向が強かった業種です。
中でも、石油・石炭製品はここ1週間で下落しており、出遅れ感があります。
そう考えると、これから人気化する兆しがあっても、おかしくないと考えます。
*結論*
これらの内容を踏まえ、4月12日のスタンスは【大幅安になる】と予測します。
中でも、直近下落している石油・石炭製品は、統計的に見ても上昇傾向が強いことが分かっています。
ぜひ、注目してみてください。