リスク回避の動きが鮮明に
4月4日の日経平均は前日比172円98銭安となり、1日を終えました。
米新車販売台数の減少などを受けて米国景気の先行き不透明感が強まり、これまで米政策期待を背景に上昇してきた金融株などが売られ、下げ幅は一時270円を超える場面も見られました。
ロシア地下鉄の爆破事件や米国独自による北朝鮮への制裁の動きも伝わっており、地政学リスクの高まりが警戒されたようです。
*為替相場の動き
一方、4日大引け後の為替は15時41分時点では1ドル=110円45~46銭と、前日17時時点に比べ97銭の円高・ドル安水準で推移しています。
日経平均株価の下げだけでなく、ロシアでの地下鉄爆破事件や前日の米長期金利低下などが投資家心理を悪化させ、円買い・ドル売りの動きが強まりました。
前日比で円高に向かっているため、日本市場にとっては逆風の流れです。
従って、5日以降の日本株は上昇圧力が弱まってもおかしくない状況と言えるでしょう。
*為替を受けての相場の展望
為替が円高方向に進んでいることから、円高の進行を受けて外需株を中心に下落するおそれがあります。
日本市場全体としては、軟調な推移となる可能性があるでしょう。
ただし、利益のチャンスが無いかといわれると、そうとも言えません。
このような状況では、過去の統計上、円高時に株価上昇しやすかった銘柄に注目したいところです。
【円高メリット業種】
○石油・石炭(前週比+2.94%)
○ガラス・土石製品(同-3.23%)
○建設(同-3.69%)
○鉄鋼(同-3.78%)
※上記は、2003~2005年の円高進行時において特に上昇傾向が強かった業種です。
中でも、鉄鋼業はここ1週間で下落しており、出遅れ感があります。
そう考えると、これから人気化する兆しがあっても、おかしくないと考えます。
*結論*
これらの内容を踏まえ、4月5日のスタンスは【大幅安になる】と予測します。
中でも、直近下落している鉄鋼業は、統計的に見ても上昇傾向が強いことが分かっています。
ぜひ、注目してみてください。