週足平均足(改良版)は陰線転換で戻り売りトレンド
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■これまで掲げている大胆な政策運営にも疑問符が付く結果となり、週明けから市場はリスク回避の動きになっています。
先週は、国内及び海外での政治リスクを意識する展開となり、リスク選好を抑制する格好となりました。
特に、これまでのトランプラリーが意気消沈するようなオバマケアの代替法案成立を巡るヘルスケア法案で共和党内の調整が難航したことは、市場にとってかなり重い材料になりそうです。
■一方、国内でも森友学園の籠池氏の証人喚問によって、安倍夫人の関与疑惑が拭いきれなくなった事も確かです。むしろ、森友学園問題が更に深堀りされる展開であれば、市場は政治リスクから株安・円買いを誘う格好となり、ドル円相場も必然的に下落が避けられなくなりのではないかとみています。
更に、EU離脱手続きを通告する予定になっている英国の動向に注目をしています。
ロンドンで離脱反対派が8万人にも膨れ上がり、デモ行進を行っていることも気がかりです。少なくても先週、テロが起きたばかりで、今週も波乱が予想されるところです。そんな中でオランダ下院選は無事通過したものの、フランス大統領選への警戒心は高まり、こちらにおいても政治リスクがリスク選好を抑制させるのではないかとみています。
■引き続き、米経済は好調を維持していますが、目先の値動きは不透明にさらされる可能性があり、「リスク選好→リスク回避」の中では、単に「押し目買い」だけではなく、戻りを待って「売る」場面も想定する必要があります。
特に、米市場ではこれまで行き過ぎるほどトランプ政権に期待がこめられていただけに、政策運営に陰りが出始めれば、それなりに失望も大きく膨れ上がる可能性は否めないようです。
■テクニカルでは、これまでの持ち合いレンジの下限であった111円ミドルを突破し、下値を切り下げていることは、今後、ショートカバー後は再度110円割れを試しにいく可能性もあり、下抜けするようであれば、ドルロングの投げ売りから大幅に調整が入る可能性があり、注意が必要です。
今週の経済指標で米GDP確報値の発表があり、もし予想を下回るようであれば、株売りからリスク回避に入るので注目したいです。
予想レンジ:108.75→112.00円