【売り】東芝(6502)、下値模索の動きは続く
著者:黒岩泰
投稿:2017/03/13 01:09
先週末は売り一巡後は切り返した。それなりに押し目買いが入っているようだが、基本的には売り方の買い戻しが主体。自律反発の域を出ていない。チャートは弱気形状を維持しており、下値不安を残す状況。目先はあっさり新安値をつける可能性が高いと考えたい。「半導体事業は2兆円を超える価値」との見方もあるが、買う側も決して馬鹿ではない。シャープのときの鴻海のように「買い叩く」のが目に見えており、「2兆円超え」は会社側の希望的観測にすぎない。もし、報道通り、米ウエスチングハウスを破綻処理することになれば、米政府の負担が発生する恐れが出てくる。当然、「米国民負担」がすんなり受け入れられるはずもなく、「損失確定」が遅れる公算が大きい。それがさらなる損失拡大を招き、また同時に、市場においては不透明感が増大し、株価は下値を探る動きとなるだろう。最終的に原発事業の海外流出を避けたい政府が公的資金で救済するスキームが確立するまで、株価は下値模索の動きを続けると考える。
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