【売り】東芝(6502)、軟調な値動き、下放れ間近か?
著者:黒岩泰
投稿:2017/02/04 12:21
軟調な値動きが続いており、下放れ間近となっている。今は1/19の出来高を伴った下ひげ(212円)が下値支持線として機能しているが、基本的にこれは「テクニカルの壁(需給の壁)」。いずれ崩れる運命にある。東芝は優良事業の分社化によって資金調達を図ろうとしているが、これはメロンを「オイシイ部分」と「そうでもない部分」に分ける行為。オイシイ部分で儲かっても、そうでもない部分に対してはさらに厳しい評価が下ることになる。それが既存株主の負担として覆いかぶさることになり、結局は外資ファンドなどに買い叩かれることになる。「本体への出資と抱き合わせ」などという甘い考えを持っているみたいだが、それはかなりハードルは高いだろう。ハゲタカファンドの思惑は、まずオイシイ部分はいただき、その後は本体部分を買いたたけるだけ叩く――そういう意思が強いのだ。最近で言えば、鴻海によるシャープ(6753)買収が良い例だろう。鴻海はなぜあそこまで出資を引っ張ったのか。当然、格安で買えることを狙ったからである。なので、今回の東芝においても、同様のことが起こるであろう。ただ、唯一、シャープと違うのは、東芝が国策である原発事業を手掛けているということである。この点に関しては東電(9501)に近い救済スキームが適用される可能性が高く、最終的に政府系ファンドが参入してくるだろう。株価としては買い叩かれる過程においては下落。その後、政府系などの話が本格化すれば上昇――そんなイメージとなる。いずれにしても外資系ファンドが利する形で、政府がこのマネーゲームを仕切ることになりそうだ。
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銘柄名称 | 株価 | 前日比 |
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