7のつく年には金融危機が起きる!?

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最新投稿日時:2017/01/04 15:06 - 「7のつく年には金融危機が起きる!?」(川島寛貴)

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7のつく年には金融危機が起きる!?

著者:川島寛貴
投稿:2017/01/04 15:06

◆7のアノマリー

みなさん、2017年の相場予想の記事をたくさん読まれたかと思います。
そこできっと『西暦の末尾が7のつく年は暴落が起きる』という言葉を目にしたのではないでしょうか?

せっかくトランプ相場で大きく上昇してきたのに、もう相場は天井なのでしょうか?
不安になりますね。

そこで、1987年、1997年、2007年の出来事と相場を見てみましょう。

1987年:10月19日 - NY株式市場が大暴落(ブラックマンデー)で世界同時株安。
1997年:7月‐アジア通貨危機。
ヘッジファンドのタイバーツの空売りを機に、タイは変動相場制を導入。
2007年:8月9日‐BNPバリパショック。
BNPパリバ傘下のファンドが解約の凍結を発表しパニックに。
2017年:?

なるほど、たしかに誰もが一度は聞いたことがある金融危機が並んでいますね。

それぞれ、もう少し詳しく見ていきましょう。

ブラックマンデー

87年のブラックマンデーの発端となった原因は、イラン・イラク戦争において、アメリカ海軍がイラン側から攻撃を受け、そのことを理由にイランの持つ油田2つに対し報復をしたことのようです。
当時からコンピューターの自動売買や、先物・オプション市場が拡大してきていたために、22.6%もの下落率を記録。

アジア通貨危機

97年のアジア通貨危機は、あのソロスファンドもアジア通貨の空売りに参加しており、その後の韓国の経済危機やLTCMという巨大ファンドの破綻に繋がりました。
なお、1998年10月7日にLTCMのドル円の保有分を決済するというような噂がマーケットに流れると、ドル円は2日間で20円の大暴落を演じることとなりました。

また、1997年10月27日にNYダウは7.2%も下落しサーキットブレーカー制度が発動。取引を停止することとなっています。

BNPバリパショック

米国の住宅市場の過熱と共に、ローン会社は信用力の低い人(サブプライム)向けの住宅ローンを販売しました。しかし、2006年末ごろから彼らの未払いや遅延が多くなり、それに関連する金融証券の焦げ付きも加速。
複雑な金融商品のため、価値の算出にも時間が掛かり、いったいどれだけ損を出しているのか、リスクがどこにあるのか、など多くの不透明なリスクが高まり、買い手が不在となってしまいました。

為替相場は1週間でドル円が約10円、ユーロ円は約15円、ポンド円は約20円で下落。日経平均も1500円ほど下落しました。
NYダウも1500ドル程度下落したものの、なんと3か月後の10月9日 には史上最高値を再び更新しました。

では、ここからはチャートを見ていきましょう。

NYダウ

NYダウを見てみましょう。
チャートを見ると、驚く方も多いのではないでしょうか?

ブラックフライデーは1か月で大きく下げたものの、1年前の水準に下落したに過ぎず、約1年後に元の水準へ。
アジア通貨危機の影響は、その年にはほとんど受けていないようです。

ドル円

ブラックマンデーとBNPバリパショックではその後の下落トレンドに繋がりましたが、アジア通貨危機では半年後には高値を更新しています。
さすがに2日で20円も下落してしまえば、すべて織り込んでしまったということでしょうか。英国のブレグジットの時も似たようなチャートですから、ここから学べることは多そうです。
イベントのピークの日には、一気に織り込みに向かうものの、その後の反動も強烈となりますね。


このように、『大変な金融危機』だと思っていても、意外とブレグジットやトランプショックの急落の方が激しかったりするものです。

2016年の相場の荒波を乗り切った方は、きっと2017年は更なる利益に繋がるでしょうし、やられてしまった人もその貴重な経験からきっと大きな利益に繋がるであろうことを信じています。


2017年が皆様にとって素晴らしい1年となりますように!
川島寛貴
株式会社IEYASU 代表取締役
配信元: 達人の予想

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