◆個人が主体のマザーズ指数は、出遅れ感から年末にかけて狙い目。
いつも買おう買おうと思って忘れてしまうのが、(5962)浅香工業。
雪かきや雪スコップの販売を手掛ける企業だが、首都圏で雪が降ると、毎回思惑買いを集めて急伸する。
元々の商いも少ないので、10月頃にでも仕込んでおけば、噴いたときに難なく利益が取れそうなものだが…まあ、来年の楽しみにでもして見てはいかがだろうか。
相場に話を移すと、日経平均は18500円を伺う展開。為替も前週から3円程円安に振れており、急ピッチでの上昇が続いている。
ただ、「日経平均は上がっているが、自分の保有している銘柄は上がっていない」・・そんな声もチラホラ聞かれる。
それもそのはず。個人投資家が買いの主体となるマザーズ指数はほとんど上がらず、週間ベースでは7ポイントの下落。25日(金)の取引においても-1.35%で取引を終えている。
東証二部指数やジャスダックは、すでに今年の高値を超えており過熱感も指摘されているが、一方のマザーズ指数は、今年の4月に付けた高値(1230ポイント)をまだ超えていない。
それどころか、300ポイント以上のかい離があり、いかに出遅れているのかがよくわかる。
確かに、他市場は年始を高値に、今年1年間目立った上昇がなかったので戻りが早いのは当然だが、それでも出遅れ感が目立つ。以前にも伝えたが、高値からはすでに半年以上経過しており、信用買い残もだいぶ解消されているはず。
年末にかけてIPOが多い事も考慮すると、狙い目となると言えよう。
ドル円相場は113円台に突入し、8か月ぶりの円安水準を付けたことで、前週まで上昇していた金融株には一服感が見られ、反対に輸出関連の上昇が目立った。
円安によるインバウンドの再見直しで、小売りやサービスも上昇してくれば、上昇基調が長続きすることになるだろう。
また、今週はペルーの首都リマでのプーチン大統領と安倍総理との会談も行われた。
期待に反し、プーチン大統領は記者会見で領土交渉は「簡単なものとはほど遠い」と発言。しかも、その後に「北方領土」にミサイルを配備と報じられ見事に肩透かしにあい、一部新聞社からは「食い逃げ外交」との非難の声も聞かれる。
北朝鮮拉致問題もそうだが、弱腰外交に政府と外務省に首をかしげたくなる気持ちを抑えつつ、今後のロシア関連株の動向を「慎重」に見ていきたいところだ。
★個人的に気になる銘柄
(3891)ニッポン高度紙工業
今週は、ニッポン高度紙工業に注目したい。
同社は電気絶縁用セパレーター(紙)専業大手。
アルミ電解コンデンサー用は国内市場をほぼ独占、世界市場でもシェア6割を占める。
今週、リチウムイオン電池のバッテリー寿命を12倍以上に向上させる新技術を開発したことを材料に(7271)安永がストップ高した。
ニッポン高度紙工業は、実はリチウムイオン電池向けのセパレータも手掛けている。安永の新技術が直接収益へ結びつくまでは、まだ時間がかかるだろうが関連株として物色を集める可能性がある。
株価に目を向けると、860円を上値に横ばいでの推移が続いているが、足元ではゴールデンクロスの形成や9ヶ月線(807円)とのプラスかい離回復など、トレンド好転が確認されており1000円台へ向けた上昇が期待できるだろう。
商いの少ない銘柄なので、取り組む際はくれぐれも持ち過ぎにはご注意を。
本村