◆米国大統領"戦"で神経質な展開。安値を拾う好機か。
強含んでいた日経平均は、11月2日・4日の2日間で500円以上値下がりし、市場のセンチメント悪化につながっている。
ただ、一時的とは言え為替が105円台まで回復したことでドルの買いポジションが減り、また半年ぶりの株価上昇で株の信用買い残も減少。
高値掴みをして身動きが取れなくなっていた投資家は、持ち株を売却した事で様子見ムードを強めているのだろう。次の買いタイミングを狙う投資家が増えた事は、市場にとっては好材料と言えよう。
来週は米国大統領選挙を控え「トランプ・リスク」で市場がナーバスになり、週を通して報道に対して敏感に反応する神経質な展開が予想される。
個人的には最近、低調だったマザーズ銘柄や低位株に資金が流入し逆転現象があると踏んでいる。
不要な下げで値を落としている銘柄も多く、安く拾いやすい点もポイント。
大統領選挙が明ければ相場の流れは再び変わる。ビックチャンスはこれからではないだろうか?
◆訪日外国人観光客が初めて2000万人を上回った!
さて、最近は話題にのぼることが少なくなったインバウンド(訪日外国人)だが、先日、観光庁は2016年の訪日外国人観光客数が初めて2000万人を上回った事を発表した。
わたしの地元の浅草も連日、中国や最近ではアラブ系の観光客が多く、特に浅草寺が人気で参拝している姿を目にする。
2000万人の大台は元々、東京五輪が開かれる2020年までの目標だったが、政府が少し力を入れただけでこれだけ劇的に変化させることができたのだ。
現在の目標は4000万人と2倍に増加しているが、政策に対して懐疑的な見方しかできないわたしでも、これだけは実現に期待をしている。
ちなみに、前回のコラムで紹介した(1835)東鉄工業についての見解の中で、東京五輪での訪日客へ向け「国民の足である電車の駅にもホームドアを設置し、目に見える形での安全をアピールしてほしいところだ。」と書いたが、今回は訪日客増加によって恩恵を受けそうな、クレジットカードの電子サインについても少し触れたい。
海外ではクレジットカードを利用した場合、名前でのサインが一般的だ。この決済方法に慣れている訪日客が買い物する場合も、サインでの決済が最も受け入れやすいと言えるだろう。
電子端末であれば、紙と比べて管理が容易になるだけでなく、英語での決済内容の表示にも対応しやすい。
こちらも普及が見込める技術の一つなので、ペンタブレットの(6727)ワコムや、電子決済の(4829)日本エンタープライズなども長期目線では妙味がありそうだ。
★個人的に気になる銘柄
(3300)AMBITION
今週は、AMBITIONに注目したい。
同社は、賃貸住宅を借り上げて転貸するサブリースが主力で、自社で入居者も確保し「不動産管理・仲介」を手掛ける会社。
今週、ひそかに民泊関連株が動いていたのはお気づきだろうか?
(8889)アパマンショップホールディングスは出来高を伴って上昇し、(6084)オウチーノに関してはS高まで買われた。
同社は、東京都大田区で投資用マンションの借り上げ物件を民泊に転用し運営を開始しており、宿泊数に関する規制が緩和された際は、民泊事業へ注力する方針を示している。
株価は4月21日に付けた年初来高値(2476円)の半値八掛け二割引=792円の水準に迫っている。高値、信用買いの期日も通過し大きく売られ過ぎた後なのでリバウンド狙いも一つと見ている。
本村