動き出したオイルマネー
金曜日は鳥取で震度6の地震が発生してしまい腰折れとなったものの、本日は後場から高値圏に上昇してきました。
外国人投資家は2週連続買い越しており、需給バランスも整ってきました。
ただ、売買代金は今だに低水準で本日の東証一部の売買代金は1兆5658億と約5カ月ぶりの低水準。
なぜここまで買われないのか気になるところですが、『閑散に売り無し』の言葉の通り、しっかりと上昇してきています。上昇の理由が良く分からない相場ほど、売り買い入り乱れているので上昇トレンドは長く続くものです。
それはブレグジット以降、短期的に大きく上昇した日本株を見ても明らかです。
とはいえ、上昇理由を考えてみましょう。
この上昇の背景としては、19日㈬に行われた第3回TV討論会でトランプ大統領の可能性が一段と後退したこと。
そして、年初に日本株の下落に大きく関与したオイルマネーの流入の2つが考えられそうです。
原油価格は、この秋の産油国の会合でようやく減産方向に舵を取ることが報じられ、50ドル台まで上昇しました。
数字を見てみると、実際はほぼ減産しないのですが、ようやくまとまり始めた産油国をみて適正価格に落ち着いてきたように思えます。
市場に『減産』というメッセージを送ることで、40ドルから50ドルまで価格を10%以上押し上げた産油国側の勝利といえそうです。
そんななか、個人的に非常に気になるニュースがサウジアラビアの巨額の債券発行。原油安により、サウジの昨年の財政赤字はGDPの15%に相当していますので、目先の資金調達をしなければならなくなったのでしょうか。
近く、国営石油会社であるサウジアラムコのIPOも予定されており、その時価総額は2兆〜3兆ドル(約208兆~312兆円)にも上るといわれています。
減産×原油価格の上昇で利益を確保できることを確信した産油国。
アブダビ投資庁をはじめとする彼らの投資マネーが、日本株へ再び戻ってきているという可能性は否めません。
この流れをざっくり説明すると以下のような流れかと思います。
産油国:原油価格の下落で色々とヤバイ。試しに減産するって発表してみよう。
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減産発表。原油価格は上昇へ!
産油国:やった、これで減産しても価格が上昇して儲かる。しかも、実際にほとんど減産してないし。
ロシア:原油価格もっと上がりそうだから、うちも減産支持の方向で。
産油国:とりあえずこの方式で安泰みたいだから、余剰資金日本に投資しますか。
↓
日本株がじわじわと上昇。NYダウも高値で推移。
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さて、このタイミングで明日10月25日にはJR九州の上場。昨年も郵政3社の上場がありその時の株式市場は好調でした。
なんだかデジャブを感じてしまいますが、10ヵ月間低迷してきた日本株にもようやく光が差してきたのではないでしょうか。
本格的なリスクオン相場は近い。。。はずです!